がんと生活習慣・栄養について
このページでは、「がんと生活習慣・栄養・サプリメント」について、 現在わかっていることを一般的な情報としてまとめています。
※このページは、がんの診断や治療、特定のサプリメントによる予防や治療をすすめるものではありません。
がんが疑われる症状がある場合や、治療中・治療後の再発予防については、
必ず主治医と相談してください。
また、サプリメントはあくまで「食事や生活習慣を整えることの補助」と考え、 薬の代わりや、標準治療の代わりに使うことはおすすめできません。
スポンサードリンク
がんの原因
がんは、からだの細胞の中にある遺伝子(DNA)に異常が起こり、 細胞の増え方をコントロールしている仕組みがうまく働かなくなることで発生すると考えられています。
遺伝子には、
- 細胞の増殖をうながす「がん遺伝子(プロトオンコジーン)」
- 細胞の増えすぎを抑えたり、傷ついた細胞を処分したりする「がん抑制遺伝子」
などがあり、これらの働きのバランスが崩れると、細胞が異常な増殖を始め、がんに進んでいくと考えられています。
遺伝子の異常には、
- 生まれつき持っている「遺伝的要因」(家系・体質など)
- 生活習慣や環境による「外的要因」
の両方が関わります。一般的には、がん全体で見ると、 遺伝的要因は一部(目安として数割程度)で、多くは生活習慣や環境と関係していると考えられています。
外的要因として、例えば次のようなものが知られています。
- 喫煙(タバコ)
- 飲酒
- 食生活(塩分のとり過ぎ、野菜・果物不足、加工肉・赤身肉のとり過ぎ など)
- 肥満や運動不足
- ウイルスや細菌の感染(ヘリコバクター・ピロリ、B型・C型肝炎ウイルス、HPVなど)
- 紫外線、職業性の有害物質など
また、強いストレスや過労、睡眠不足などは、免疫やホルモンバランスに影響して体調をくずしやすくする要因となり、 結果的に病気全般にかかりやすくなる可能性があります。
がんの予防対策
がんを「完全に防ぐ」方法は、現在の医学でもありませんが、 大規模な調査や国際的な報告から、がんのリスクを下げると考えられている生活習慣のポイントがいくつか示されています。
- 禁煙:タバコを吸わない・他人の煙を避ける
- お酒を控えめにする(飲む場合も量を控える)
- 食生活を整える
- 野菜・果物・豆類・きのこ・海藻・全粒穀物を多くとる
- 加工肉・赤身肉・塩分・砂糖の多い飲み物をとり過ぎない
- 脂肪のとり過ぎに注意する
- 適正体重を保つ(肥満を防ぐ)
- からだを動かす習慣(ウォーキングなど、自分に合った運動を続ける)
- 感染症の予防・治療
- 胃がんリスクとなるピロリ菌の検査・除菌
- 肝炎ウイルス検査、必要に応じた治療・ワクチン
- 子宮頸がん予防のHPVワクチンなど
- 定期的ながん検診・健診を受ける
これらは、世界各国のがん専門機関が共通して「がん予防の柱」として推奨している項目です。 サプリメントよりもまず、生活習慣と検診が中心になる、と理解しておくことが大切です。
サプリメントについて
ビタミンやミネラル、植物由来の成分など、さまざまなサプリメントについて 「がんとの関係」を調べた研究がありますが、
- サプリメントでがんを確実に予防できると証明されている成分は、現時点ではありません。
- 一部の高用量サプリメントでは、がんのリスクが増えたという結果が出たものもあります。
- ふだんの食事で足りない栄養を補う程度にとどめるのが現実的です。
このサイトでは、がん研究や栄養学の中で名前が挙がることのある成分を、 「がんを予防するためのサプリ」ではなく、「研究対象になっている栄養素・成分」として紹介します。
以下は、がんとの関連が研究されたことのある栄養素や成分の一例です。 (「がんを予防する」と断定するものではありません。)
抗酸化作用を持つ成分・栄養素など
- OPC(オリゴメトリック・プロアントシアニジン)
- αーリポ酸
- コエンザイムQ10
- セレン
- ビタミンA(β-カロテン、レチノール)
- ビタミンC
- ビタミンE
- マリアアザミ(ミルクシスル)
- レスベラトロール
その他、研究対象となっている成分・食品成分など
- カバノアナタケなどのキノコ類
- 食物繊維(野菜・果物・豆類・穀物などに含まれる)
- スプラウト(ブロッコリースプラウトなど)
- マイタケなどのキノコ類
- ローヤルゼリー
- イソフラボン(大豆イソフラボン)
- 葉酸 など
これらの成分は、
- 細胞の酸化ストレスを減らす
- 免疫のはたらきをサポートする
- ホルモンや代謝に関わる
といった観点から研究されていますが、
「サプリメントとして飲めばがんを防げる」とは言えません。
同じ成分でも、食事からとる場合と、高用量のサプリとしてとる場合では結果が異なることもあります。
サプリメント利用のポイント
- まずは食事や生活習慣の見直しが優先。
- サプリは、食事で不足しがちな栄養を補助的に補う程度にとどめる。
- がんの治療中・治療後、またはがんの既往歴がある場合は、必ず主治医・薬剤師に相談してから利用する。
- 「がんに効く」「がんが治る」といった宣伝文句には注意する。
サプリメントは、うまく使えば生活のサポートになる一方で、 「がんを防げるはず」「薬の代わりになるはず」と過大な期待をかけると、 大切な治療や検診が遅れてしまう危険もあります。
がんの予防・再発予防について心配なことがある場合は、 サプリメントの前に、まず主治医や専門の医療機関に相談することをおすすめします。
サプリメント以外の予防
食事面では脂肪や塩分を控えて、食物繊維を多く含んだ野菜や果物を多く取り入れたバランスのいい食事を摂ってください。生活面では適度な運動をしてストレスをためない様に休養をとり、タバコを吸う人はなるべく禁煙を心掛け、飲酒は適度に具体的には日本酒は1日1合ビールは大ビン1本程度です。
スポンサードリンク
関連情報
- がんの免疫細胞療法
- がんペプチドワクチン療法(免疫細胞療法)
- がんの脊髄鎮痛法
- フェンタニル・パッチによるがん疾痛(とうつう)治療法
- 抗がん剤の副作用「吐き気・嘔吐」を抑える薬
- 肝臓がんのラジオ波治療
- 白血病の治療「臍帯血移植」「末梢血移植」
- 白血病の治療薬「ゲムツズマブオゾガマイシン」
- 子宮がんの広汎(こうはん)子宮頸部摘出術
- 子宮頸がんのHPVワクチン
- がん治療前の不妊対策「ガラス化法」と「放射線遮断」
- 肺がんの治療薬「イレッサ」
- 肺がんの胸腔鏡(きょうくうきょう)手術
- 早期肺がんの放射線治療「動体追跡照射」
- 乳がんのセンチネルリンパ節生検
- 「乳がん内視鏡手術」による乳房の温存
- 脂肪使った新しい「乳房再建法」
- おとなしい性質の「非浸潤性乳管がん」
- 卵巣がんの新治療薬「ドキシル」(一般名ドキソルビシン塩酸塩)
- がん放射線治療「トモセラピー」
- 前立腺がんの待機療法(無治療経過観察)
- 前立腺がんの超音波治療法HIFU(高密度焦点式超音波法)
- 早期胃がんの切開はく離法
- 大腸がんの最新治療「内視鏡的粘膜下層はく離術」(ESD)
- 大腸がんの分子標的薬による「個別化治療」
- メラノーマ(皮膚がん)のダーモスコープ検査
- 皮膚がんに進行する日光角化症(にっこうかくかしょう)
- 頭頸部進行がんへの超選択的抗がん剤動注と放射線の併用療法
- 脳腫瘍(しゅよう)の「覚醒手術」
- がん(脳腫瘍)の放射線治療「サイバーナイフ」
- 最新の放射線治療「重粒子線と陽子線」
- 骨肉腫の「抗がん剤とカフエインの併用治療」
- 膀胱がん体内に膀胱再建
- 膀胱がんの動注化学・放射線治療併用による膀胱温存療法
- PETによるがん検査の信頼性
- 骨への転移がん進行を抑制する「ビスフォスフォネート製剤」
- 舌がん治療の「小線源組織内照射」
- がんの凍結療法
- 放射性ヨウ素による小児甲状腺がんの治療および予防
スポンサードリンク