サプリメント事典

-栄養素の基本知識-

三大栄養素

栄養素には沢山の種類がありますが、基本的な栄養素は三大栄養素で糖質、脂質、タンパク質がありす。

糖質

糖質の主な働きは人間の体のエネルギー源になることで、穀類や芋類、砂糖に多く含まれています。糖質は単糖類、少糖類、多糖類に分けられ主な物にブドウ糖やオリゴ糖、グリコーゲンなどがあります。

脂質(脂肪)

脂質(脂肪)の主な働きには2つあり1つは糖質と同じく、体のエネルギー源とになる事と、もう1つは体の材料として細胞膜やホルモンなどになることです。脂質は単純脂質、複合脂質、誘導脂質に分けられ主なものには中性脂肪やリン脂質、コレステロールなどがあります。

また脂質のベースになる脂肪酸によっても分類され、食事で必ず摂らなければならない脂肪酸を「必須脂肪酸」と呼び、「必須脂肪酸」には不飽和脂肪酸のコーンやヒマワリ油などに含まれるリノール酸(n-6系)と同じく不飽和脂肪酸のシソやエゴ油などに含まれるαーリノレン酸(n-3系)があります。

コレステロールは体内で細胞膜や胆汁やホルモンの材料になります。コレステロールの中の「LDLコレステロール」は体の組織にコレステロールを届ける役割をしています。このLDLコレステロールが多いと動脈硬化を起こしやすいので「悪玉」とされています。

逆に「HDLコレステロール」は体の組織からコレステロールを回収して、処理をする肝臓に運ぶ役割しています。HDLコレステロールが多いと動脈硬化が抑制されるので「善玉」と呼ばれています。

タンパク質

タンパク質は筋肉や内臓、皮膚、血液、遺伝子、酵素など体のほとんどの材料になります。ただし一部はエネルギー源にもなります。タンパク質は成分のアミノ酸の種類やその結合のし方で分類されます、タンパク質には沢山の種類がありますが構成しているアミノ酸は20種類程度です。

アミノ酸のなかで必ず食事から摂らなければならない物は「必須アミノ酸」と呼ばれ9種類あり、メチオニンやトリプトファン、リジンなどが「必須アミノ酸」です。

ビタミンとミネラル

ビタミンは体内で三大栄養素がさまざまな物質に変わるための化学反応(このような化学反応を代謝と呼びます)を促進させます。

代謝には酵素が必要ですがビタミンの大部分は、この酵素を助ける補酵素になります。ビタミンは体内でほとんど作ることが出来ませんので、食事から摂らなければなりません。現在ビタミンとして認められているのは13種類で、ビタミンAビタミンC葉酸などです。

ミネラルの大部分はビタミンと同様に体の代謝を促進する酵素の成分として働きますが、ビタミンは複数の元素からなる有機化合物ですがミネラルは無機質で元素そのものです。

またミネラルの1部は体の材料として働く物もあり、カルシウムは骨に鉄は赤血球にヨウ素はホルモンの成分になります。人間の体の5%はミネラルで構成されていて、ミネラルも食事からでしか摂ることができません。

中でも体に絶対に欠かせないミネラルは「必須ミネラル」と呼ばれています。さらに必須ミネラルの中で、1日100mg以上の摂取が必要なミネラルはカルシウム、リン、カリウム、硫黄、塩素、ナトリウム、マグネシウムの7種で、「主要ミネラル」呼ばれています。

ビタミンB群

ビタミンB群は水溶性ビタミンのうち、ビタミンB1ビタミンB2ナイアシンパントテン酸ビタミンB6ビタミンB12葉酸ビオチンの8種の総称で、ビタミンB複合体とも呼ばれています。ビタミンB群に含まれている8種のビタミンは、体内において主に補酵素として働いています。

マルチビタミン・ミネラル

マルチビタミン・ミネラルとは、10種類以上のビタミンミネラルをバランス良く含んだサプリメントの 総称です。日常の体調維持として、まず最初に摂取しておきたい基本的なサプリメントです。

食物繊維

食物繊維の効果効能

食物繊維は五大栄養素に続く、第六の栄養素として注目されています。食物繊維が注目されている理由は、生活習慣病を防ぐ効果が期待されているからです。食物繊維には、水溶性食物繊維と難溶性食物繊維の2種類あります。食物繊維は腸内の有害物質を掃除して(デトックス効果)、がんを予防して、便秘改善してくれます。さらに食物繊維はコレステロールを減らし、食後の血糖値の上昇を抑制してくれます。このため食物繊維は、ダイエットの効果も期待されています。

食物繊維の性質

食物繊維は、セルロースやペクチンなど、植物の細胞壁や茎、種、皮などの材料で糖類の仲間です。しかし食べても甘くなく、人の持っている酵素では消化できないので、胃や腸を素通りします。つまり食物繊維は、人のエネルギーや細胞の材料、酵素を助ける補酵素にもなりません。しかしこの素通りする間に、食物繊維は人の体に大切な働きをするのです。

食物繊維には水に溶ける水溶性食物繊維と、水に溶けない難溶性食物繊維の2種類があります。水溶性にはペクチン(リンゴ)やグルコマンナン(コンニャク)があり、難溶性にはセルロース(野菜)やリグナン(豆類)などがあります。

食物繊維のデトックス効果

食物繊維は大量の水を吸い取り、ふくれる特徴があります。このため食物繊維を多く含んだ食事を摂ると、消化物がふくれ、腸内にある有害物質を、捕らえてくれます。しかも膨張した食物繊維は便通をよくして、有害物質を、そのまま排泄してくれます。このように食物繊維は、デトックス効果を発揮するのです。

もし食物繊維が不足すると、有害物質は腸内にとどまり、血液に溶け出して、全身に回ってしまいます。肝臓が機能して、有害物質分解してくれますが、有害物質が多かったり、肝臓の機能が低下してたりすると、有害物質が体内にとどまり、DNAなどにダメージを与えてがんの原因をつくるなど、人体に被害を与えます。

このように腸内をきれいにする、デトックスはたいへん重要な作用なのです。

食物繊維による便秘の改善

食物繊維を含んだ消化物は、ふくれて腸管の壁をこすります。これが刺激となり、便意をもようして、排便が促進されるのです。食物繊維にはこのようにして、便秘を改善してくれます。

便秘は健康や美容の大敵です。便は有害物質です、それが長時間体にとどまれば、便の毒素が血液とともに、からだ全体にめぐり、からだに悪影響をおよぼします。便秘は万病のもとになりますので、便秘は早めに解消するように、努めてください。

水溶性食物繊維はコレステロール値をさげる

水溶性食物繊維には、コレステロール値をさげる働きがあります。その仕組みは、次のようになります。

・水溶性食物繊維が、胃や腸にいるコレステロールを捕らえて、便とともに排泄する。

・水溶性食物繊維は、コレステロールの生産を抑えるうえに、生産されたコレステロールが腸から血液に移動するのを妨げます。

・水溶性食物繊維を含んだ食事を摂ると、胃がふくれて、すぐに満腹になるので、自然に食事量が少なくなります。間接的ですが、これでコレステロールの摂取量を、減らすことができます。この場合、難溶性食物繊維も同じ効果があります。

食物繊維で安全なダイエット

食物繊維は4つのダイエット効果で、肥満を改善してくれます。

1.食物繊維をよく噛むことで、満足感が得たれます。満足感が得られることで、不必要な食事をしなくなります。

2.食物繊維は、一緒に食べた他の食物を包みこみます。食物繊維は消化せれませんが、包みこんだ食物の消化も妨げます。このため、なかなかお腹が空かないので、不必要な食事をしなくなります。

3.食事をしますと、膵臓から血糖値を下げるホルモンの、インスリンが分泌されますが、このインスリンは血糖値を下げますので、今度は体が低血糖になります。そうすると食事が済んだのに、再び食欲を高めてしまいます。

食物繊維を食べると、血糖値が上がらないために、インスリンの分泌が少なくなります。このおかげで食欲が高まらず、やはり不必要な食事をしなくなります。

4.食物繊維と一緒に食べた脂肪分は、食物繊維に包みこまれ、消化と吸収を妨げられ、そのまま体外に排出されます。こうように食物繊維によって、脂肪は体内に摂取されません。

これらの働きによって、食物繊維は肥満を予防してくれますので、食物繊維を食事にたくさん取り入れることで、無理なく安全なダイエットができるのです。

食物繊維によるがん予防効果

脂肪分の多い食事には、有害物質の「ベンツピレン」が微量に混入しています。肝臓はベンツピレンを体外に排出するために、ベンツピレンを酸化して水溶性にします。この時ベンツピレン・エポキシドという発がん性物質ができます。食物繊維は腸壁にいる、ベンツピレンやベンツピレン・エポキシドを補足して体外に排泄してくれます。

肝臓でつくられた胆汁酸は、小腸に送られて、消化を助けます。しかし小腸にいる大腸菌やウェルシュ菌などの悪玉菌が、特別な酵素を使って、胆汁酸を発がん性物質に変化させます。

この発がん性物質も、食物繊維は補足して体外に排泄します。あまった胆汁酸も補足して排泄してくれますので、悪玉菌が発がん性物質に変化させるのを、防いでくれます。

改善が期待できる症状

がん 糖尿病 動脈硬化 脂質異常症 肥満 便秘

食物繊維の有効成分

(水溶性)完熟果物のペクチン イヌリン グルコマンナン フコイダン 

(不溶性)セルロース リグニン グルカン キチン

食物繊維の飲み方

サプリメントで食物繊維を摂る場合は、いきなり大量に摂らずに分量を徐々に増やしてください。また便秘にならない様に十分な水分を一緒に摂ってください。薬や他のサプリメントを飲んでいる方は、時間をずらして飲んでください。1日の摂取目標は20g以上です。

ファイトケミカル

ファイトケミカルは動植物が紫外線や外敵から身を守るために、自身が作り出す化学物質で代表的な物としてはお茶のカテキンや大豆のイソフラボンなどがあります。

ファイトケミカルは現在、発見されているものだけで5000種類以上あります。ファイトケミカルを分類するとポリフェノール、硫化化合物、カロテノイド、香気成分の4種類になります。

抗酸化物質と活性酸素

人間の体内に侵入してくる細菌やウイルスを攻撃するために白血球は活性酸素を作りますが、活性酸素が増えすぎますと老化やがんの原因となります。

この活性酸素を分解するのが食物に含まれる抗酸化物質です。抗酸化物質にはビタミンCやセサミン、αーリポ酸アスタキサンチンなどがあります。

酵素と補酵素

酵素は体内で起きる代謝などの化学反応のスピードを、促進したり調整したりするタンパク質です。酵素で代表的なもとしてタンパク質をペプチドやアミノ酸に分解するペプシンなどの消化酵素があります。

酵素の中でタンパク質だけで働ける物と、何らかの補助因子がないと働けない酵素があります。この補助因子のことを「補酵素」と呼びます。補酵素は約5000種類あり代表的なものにエネルギー代謝に関わるビタミンB1ビタミンB2などがあります。

代謝

代謝とは摂取された食物の栄養が、体のエネルギーや体の構成成分に変わるための化学反応を指します。

そして代謝のなかの「基礎代謝」は安静時でも生命を維持するために行われる代謝で基本的な代謝です。このため体で消費されるエネルギー「消費エネルギー」は基礎代謝量とも呼ばれています。

この基礎代謝量は筋肉が多いほど大きくなりますので、ダイエットは筋肉を付けて運動をする事が重要なポイントになります。そしてこの基礎代謝量は20代をピークに年齢とともに下降していきますので、中年になると太りやすくなります。

この他の代謝として体の古い細胞が新しい細胞に変わることを新陳代謝と呼び、食物の栄養素が体のエネルギーの変わることを、エネルギー代謝と呼びます。

バランスのとれた食事

3大栄養素のカロリーバランスを計算したものを「PFCバランス」とよびます。PFCはタンパク質(protein)、脂質(fat)、糖質(carbohydrate)のそれぞれの頭文字からきています。PFCバランスの理想的な食事の栄養バランスはカロリーベースで、タンパク質、脂質、糖質が15:20:65の比率が理想とされています。

ダイエットなどで糖分を極端に減らしたりすると、低体温症や冷え性になったり、脳が「飢餓状態」と判断してかえって脂肪を溜め込む体質になり、隠れ肥満にもなったりもします。また脂質を抜いたダイエットの場合は、肌がカサカサの状態になりますので、偏ったダイエット避けてください。

1日の摂取カロリーを決めたら、この比率でタンパク質、脂質、糖質の食材の量を決めてください。またカロリー制限内の食事量では満腹感を得られない方は食物繊維を豊富に含んだ野菜をたくさん料理に取り入れてください、これにより満腹感を得ることができます。

食べる順番は最初におかずを半分食べてから、糖質のお米やパンを食べてください。これにより血糖値がゆっくり上昇するので、「腹持ち」がよくなります。

1日に必要な摂取カロリーを知りたい方は、コチラのサイトをご利用ください。
「健康見聞録」で摂取カロリー計算

まためんどうなカロリー計算はコチラのサイトで、
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