サプリメント事典

-ビタミンB6-

ビタミンB6

ビタミンB6の効果効能

ビタミンB6はタンパク質をアミノ酸に分解したり、アミノ酸を別のアミノ酸に変換したり、アミノ酸から伝達物質を作るなど、タンパク質の代謝に欠かせないビタミンです。そしてビタミンB6は人体で約100種類の酵素の補酵素として働いている、重要なビタミンなのです。

ビタミンB6はこの他、心臓病を守ったり、血圧を下げたり、貧血を予防したり、喘息(ぜんそく)の改善、うつ病の治療に使われるなど、さまざまな働きがあります。


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ビタミンB6のタンパク質代謝

人の細胞は水分を除くと、70%がタンパク質です。ビタミンB6は摂取したタンパク質をアミノ酸に分解したり、アミノ酸から筋肉や骨、ホルモンなどの人体を構成するタンパク質を再合成したり、アミノ酸を別のアミノ酸にモデルチェジさせるなど、ビタミンB6はタンパク質の代謝には、欠かせない栄養素なのです。

血液中のヘモグロビンは、体に酸素を運ぶ重要なタンパク質ですが、このヘモグロビンを合成するのにも、ビタミンB6が必要になります。貧血の改善にはも重要な栄養素ですが、ビタミンB6も欠かせない栄養素です。


ビタミンB6の心臓病予防

心臓病や脳梗塞の危険因子の1つに、血液中のホモシステインと呼ばれるアミノ酸があります。血液中のホモシステインが増加しますと、心臓病や脳梗塞が発生しやすくなるのです。

ホモシステインは必須アミノ酸のメチオニンを、代謝する時にできる副生物質です。このホモシステインを分解するには2つの方法があります。1つはホモシステインを葉酸ビタミンB12を使って、メチオニンに戻す方法と、もう1つはビタミンB6を使って、システイン(アミノ酸)に変換する方法です。
このようにホモシステインは、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸などのビタミンB群を使うことにより、減らすことができます。

またビタミンB6には血小板の凝集を妨げる作用があるので、血栓予防ができます。それとビタミンB6は脂質とコレステロールを減らし、善玉(HDL)コレステロールを増やす働きがあります。


ビタミンB6の血圧降下作用

アメリカでビタミンB6の血圧に対する、治験が行われました。その結果ビタミンB6には血圧を下げる他に、脳内伝達物質のノルアドレナリンを減らす作用があることが判りました。ノルアドレナリンは興奮伝達物質で、これがたくさんあると、興奮して血圧が高くなるのです。

この治験結果から、ビタミンB6は脳内伝達物質をコントロールすることにより、血圧を下げることが判りました。


ビタミンB6は喘息(ぜんそく)を改善す

喘息患者はビタミンB6のレベルが低く、トリプトファン(アミノ酸)の代謝に問題がある事が判っています。このためビタミンB6を摂取することで、喘息を改善することができます。

実際アメリカで喘息患者にビタミンB6を服用してもらい、その効果のほどを調査していますが、結果として喘息に効果があることが、確認されています。

喘息治療薬にはテオフィリン剤が使われていますが、これを服用するとビタミンB6レベルが低下してしまうので、テオフィリン剤を使っている喘息患者はビタミンB6の併用が必要になります。
しかもビタミンB6を併用することで、テオフィリン剤の副作用である、頭痛や吐き気、イライラ、睡眠障害を軽減することもできます。


ビタミンB6のうつ病効果

アミノ酸からビタミンB6によって、脳内伝達物質のセロトニンやドーパミン、ギャバなどが作られますが、ビタミンB6が不足すると、アミノ酸が十分あっても脳内伝達物質のセロトニンなどが作られずに、うつ病になることがあります。

経口避妊薬を使っている女性は、ビタミンB6レベルが低下することが多く、うつ病またはうつ状態になりやすいです。
もし経口避妊薬を使っている女性で、気分が落ち込み気味の方は、ビタミンB6のサプリメントを1日50~100m服用して、1週間ほど様子をみてください。

ビタミンB6は疲労回復ビタミン

スポーツや肉体労働などをした時に感じる疲労感は、乳酸が原因です。このため乳酸のことを、疲労物質と 呼びます。疲労から回復するには、乳酸をピルビン酸に変換しなければなりません。この時ビタミンB6が働 きますので、ビタミンB6は疲労回復のビタミンなのです。

改善が期待できる症状

心臓病 高血圧 貧血 喘息 うつ病

ビタミンB6が含まれる食品

マグロ カツオ サンマ サケ

ビタミンB6が働くとき、ビタミンB2の助けが必要です。魚は総じて両方が豊富ですので、優れたビタミンB6源です。

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ビタミンB6の飲み方

1日1.0mg~1.6mgを目安に食後に服用し、治療目的で使用する時は、50mgを1日数回に分けた服用してください。

ビタミンB群は相互に作用しますので他のビタミンB群と一緒に摂ると効果的です。過剰摂取すると副作用が発生する恐れがありますので、注意してください。


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