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-痙縮治療の「髄腔内バクロフェン療法」(ITB療法)-

痙縮治療の「髄腔内バクロフェン療法」(ITB療法)

痙縮とは

痙縮(けいしゅく)とは、脳卒中・脊髄損傷・脳性まひなどのあとにみられる、
筋肉のつっぱりやこわばりが強くなる状態です。

  • 手足が伸びきってしまい、曲げにくい・動かしにくい
  • 関節が固まって、着替え・清拭・リハビリがしにくい
  • こむら返りのような痛みを伴うけいれんが出る

など、日常生活や介護に大きな影響を与えることがあります。


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バクロフェンとは

バクロフェンは、脊髄レベルで筋肉の緊張を抑える「筋弛緩薬」の一つです。
内服薬として使われることもありますが、飲み薬では十分な効果を出すと眠気などの副作用が強くなりやすいため、
重い痙縮では髄腔内バクロフェン療法(ITB療法)が検討されます。

髄腔内バクロフェン療法(ITB)とは

ITB療法は、バクロフェンを脊髄の周囲にある髄液の中へ直接投与する治療です。

  • お腹の皮下に小型ポンプ(薬剤注入ポンプ)を埋め込む
  • ポンプから細いカテーテルが伸びており、脊髄のくも膜下腔へ薬が少量ずつ持続投与される
  • ポンプの設定を変えることで、投与量や投与パターンを調整できる

これにより、内服薬よりも少ない量で高い効果を得ることが期待されます。

治療の流れ

  1. まず試験投与(腰から少量のバクロフェンを注入)を行い、どの程度痙縮が改善するかを確認
  2. 効果が確認できれば、別の日にポンプとカテーテルを埋め込む手術を行う
  3. 術後は外来で、薬剤の補充とポンプの設定調整を続ける

期待される効果とメリット

  • 手足のつっぱりが軽くなり、座位・立位・歩行訓練がしやすくなる場合がある
  • 着替えや清拭・排泄介助など、介護負担の軽減につながることがある
  • 筋肉のけいれんや痛みが減り、睡眠や生活の質が改善する可能性

注意点とリスク

  • ポンプやカテーテルの感染・位置ずれ・詰まりなどの機械的トラブル
  • バクロフェンの過量(過剰投与)により、傾眠・呼吸抑制などが起こる危険
  • 急な中断(ポンプ停止など)による離脱症状(痙攣・高熱など)のリスク

これらを防ぐために、定期的なフォローアップと、患者さん・家族への十分な説明が欠かせません。

この記事の位置づけ

このページは、重い痙縮に対する髄腔内バクロフェン療法(ITB)の仕組みと特徴を紹介したものです。
すべての痙縮が対象になるわけではありませんが、
「内服薬やボツリヌス療法だけでは不十分」「介護やリハビリが非常に大変」という場合には、
リハビリテーション科や脳神経外科などの専門医に相談してみる価値があります。


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関係医療機関

東京女子医大病院脳神経外科

施設情報

ITB療法ウェブサイト


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