ビタミンEと物忘れ
ビタミンEとは
ビタミンEは、ナッツ類や植物油などに多く含まれる脂溶性ビタミンで、 強い抗酸化作用を持ち、細胞膜を酸化から守る役割があります。
「老化防止」「若返りビタミン」のようなイメージで語られることも多く、 脳の老化や物忘れへの効果が期待されて、たくさんの研究が行われてきました。
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脳への主な作用(と考えられていること)
- 脳の細胞膜を酸化ストレスから守る
- 脂質の酸化を抑え、血管や神経のダメージを軽減する可能性
- 他の抗酸化物質(ビタミンCなど)との協力作用
ビタミンEと物忘れ・認知症の研究
アルツハイマー病や軽度認知障害の患者を対象とした試験では、
- アルツハイマー病患者で、日常生活動作の低下を少し遅らせた可能性を示す試験
- 軽度認知障害から認知症への進行を防ぐ効果は、はっきりしなかった試験
- 記憶を含む認知機能の改善は、明確な効果が見られないことが多い
など、結果は限定的で、 ビタミンEサプリメントだけで物忘れを改善したり、認知症の発症を防げるというレベルの根拠はありません。
試してみる前に知っておきたいポイント
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高用量サプリで副作用リスクが指摘されている
一部の研究では、ビタミンEを高用量(例:400IU/日以上)で長期間とると、 出血性脳卒中などのリスクが増える可能性が報告されています。 -
抗凝固薬・抗血小板薬との併用に注意
血液をサラサラにする薬と一緒に高用量のビタミンEをとると、出血リスクが高まるおそれがあります。 -
「足りない分を補う」程度なら、リスクは比較的少ない
食事で不足しがちな人が、推奨量?少し多めの範囲で補う目的なら、比較的安全と考えられています。
一般的な摂取量の目安
日本人の食事摂取基準では、成人のビタミンE(α-トコフェロール)目安量は 1日6?7mg前後とされています。
サプリメントでは、これより多い量(例:20?100mg相当)を含む製品もありますが、 自己判断で長期間の高用量摂取を続けるのは避けた方が無難です。
ビタミンEを多く含む食品
- アーモンド、ヘーゼルナッツ、ひまわりの種などのナッツ・種子類
- ひまわり油、サフラワー油、菜種油などの植物油
- アボカド、カボチャ、ホウレン草など
主な副作用・注意点
- 高用量で出血傾向の増加(あざ、鼻血、出血性脳卒中など)
- 胃の不快感、吐き気、頭痛など
とり入れるときのポイント
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まずは食事から適量のビタミンEをとる
ナッツや植物油、緑黄色野菜をバランスよく摂ることで、多くの場合は必要量を満たせます。
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サプリは「不足の補い」+「低?中用量」にとどめる
高用量での長期連用は、医師の指示がない限り避けましょう。
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物忘れ対策の「主役」ではないと理解する
ビタミンEだけで物忘れを防いだり、認知症を予防することは難しく、生活習慣全体の見直しが大切です。
この記事の位置づけについて
このページは、物忘れや認知症が気になる方に向けて、 ビタミンEの役割と注意点を整理したものです。
- 特定の商品や治療法をすすめるものではありません。
- 診断・治療・サプリの利用については、必ず医師・薬剤師に相談してください。
参考文献・参考サイト
- ビタミンEとアルツハイマー病・軽度認知障害に関するランダム化比較試験
- ビタミンE高用量摂取と出血性脳卒中・全死亡リスクに関するメタ解析
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