食物アレルギーを「食べて治す」経口免疫療法とは
経口免疫療法(OIT)とは
経口免疫療法(oral immunotherapy, OIT)とは、 自然経過では早期に耐性獲得が期待しにくい食物アレルギーに対して、
- 専門施設で食物経口負荷試験を行い、「症状が出ない量」を確認する
- 医師の管理のもと、その食物を毎日少量ずつ食べ続ける
- 安全を確認しながら、少しずつ量を増やしていく
ことで、誤食のときにも重い症状を起こしにくい状態(脱感作)や、 将来的な耐性獲得をめざす治療です。
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なぜ一般診療として推奨されないのか
ガイドラインでは、OITには一定の有効性がある一方で、
- 治療中にアナフィラキシーを含む強い症状が起こる頻度が高い
- 運動・入浴・発熱などのタイミングによって、同じ量でも症状が出ることがある
- 中止すると、再び食べられなくなる例もある
- ごく一部で、好酸球性食道炎など別の病気が誘発される報告がある
といったリスクがあるため、専門的な設備と経験をもつ医療機関以外では 行うべきではないとされています。
OITが検討されるのはどんな場合?
- 重い即時型食物アレルギーがあり、誤食時のリスクが非常に高い
- 自然経過だけでは、耐性獲得が難しいと判断される
- 家族と本人が、リスクと負担をよく理解したうえで希望している
- OITの経験が豊富で、緊急対応体制の整った施設で治療できる
絶対にしてはいけないこと
- 自宅で自己流の「経口免疫療法」を行うこと
- 医師の指示なく、勝手に原因食物を増量していくこと
- アナフィラキシー既往があるのに、自己注射薬を持たずにトライすること
この記事の位置づけ
このページは、経口免疫療法の「概要」と「リスク」を一般的に説明するものです。
経口免疫療法を希望する場合は、必ず食物アレルギーに詳しい専門医と相談し、
十分な説明を受けてから判断してください。
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