耳鳴りの苦痛軽減治療 TRT(Tinnitus Retraining Therapy)
耳鳴りと「つらさ」の関係
耳鳴りは、実際には音がないのに「キーン」「ジー」「ゴー」といった音が聞こえる症状です。
多くの人に耳鳴りはありますが、
- 音が小さく、あまり気にならない人
- 音が大きく、不安・不眠・集中力低下につながってしまう人
の違いは、耳鳴りそのものの大きさだけでなく、脳がその音をどう受け止めているか(慣れているか・過敏になっているか)にも関係しています。
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TRT(耳鳴り再訓練療法)とは
TRT(Tinnitus Retraining Therapy:耳鳴り再訓練療法)は、
耳鳴りの音自体を完全に消すことよりも、「慣れて気にならなくする」ことを目標にした治療です。
大きく分けて、
- カウンセリング
- サウンドセラピー(音による治療)
の2本柱から成り立っています。
カウンセリング
耳鼻咽喉科医や聴覚専門スタッフが、
- 耳鳴りがどうして起こるのか
- 危険な症状ではないこと
- 「耳鳴り=怖いもの」と結びついた不安や先入観をゆるめること
などを分かりやすく説明します。
耳鳴りを「命にかかわる音ではなく、気にならない生活音の一つ」として受け止められるようになることが大切です。
サウンドセラピー
TRTでは、耳鳴りだけが強調されないように、外部の「やわらかい音」で背景をつくることがよく行われます。
- 補聴器:難聴を伴う場合には、周囲の音が聞こえやすくなり、耳鳴りが相対的に目立たなくなる
- サウンドジェネレーター:小さな装置から、川のせせらぎのようなやさしい雑音を流す
- 環境音:自宅では、音楽・環境音CD・ラジオなどを小さな音で流しておく
完全な静けさの中では耳鳴りが気になりやすいため、「適度な音のある環境」を習慣にすることがポイントです。
治療の経過と限界
- TRTは数か月?1?2年程度かけてじっくり進める長期的な治療です。
- 耳鳴りの音そのものが完全に消えなくても、「あまり気にならない」「生活に支障が少ない」状態を目指します。
- うつ状態・強い不安障害などを伴う場合には、心療内科・精神科との連携が役立つこともあります。
この記事の位置づけ
このページは、耳鳴りの苦痛を軽くするTRT(耳鳴り再訓練療法)の考え方を紹介したものです。
耳鳴りが気になってつらいときは、まず耳鼻咽喉科で聴力検査や必要な検査を受け、
耳鳴りに詳しい医療機関でTRTや他の治療法について相談してみることをおすすめします。
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関係医療機関
慶応大病院
済生会宇都宮病院
関連サイト
シーメンス社(TRT療法を行う医療機関を紹介)
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