漢方薬・抑肝散(よくかんさん)による認知症治療
抑肝散とは
抑肝散(よくかんさん)は、もともと小児の神経過敏・いらいら・夜泣きなどに用いられてきた漢方薬です。
構成生薬として、柴胡・釣藤鈎・当帰・川?・茯苓・蒼朮(または白朮)・甘草 などが配合されています。
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認知症で注目されている理由
近年、抑肝散は認知症に伴う行動・心理症状(BPSD)、とくに
- 怒りっぽさ・興奮
- イライラ・不安
- 幻覚・妄想による落ち着きのなさ
などに対して有用な場合があるとして、補助的な治療薬として使われることがあります。
どのように効くと考えられているか
正確な作用機序はまだ完全には分かっていませんが、
- 脳の興奮系・抑制系のバランスを整える
- ストレスによる神経過敏やいらだちを和らげる
などの作用が推定されています。
抗精神病薬と比べて、ふらつきやパーキンソン症状などの副作用が少ない可能性も指摘されていますが、
すべての人に当てはまるわけではありません。
使用する際のポイント
- 主治医の診断と指示のもとで使用する(自己判断での使用は避ける)
- 効果の出方には個人差があり、すぐに劇的な変化は期待しない
- 漢方薬であっても、他の薬との飲み合わせや、肝機能への影響などに注意が必要
- 興奮・暴力・うつ・せん妄などが強い場合は、漢方薬だけでは不十分で、ほかの薬物・環境調整が必要になることも多い
家族・介護者の視点
抑肝散は、認知症の「もの忘れ」そのものを治す薬ではありませんが、
怒りっぽさや興奮が少し和らぐことで、介護がしやすくなったという声もあります。
一方で、効き目がはっきりしない・体質に合わない場合もあり、
薬だけに頼らず、環境調整や関わり方の工夫と組み合わせることが重要です。
この記事の位置づけ
このページは、認知症の行動・心理症状に対して用いられることがある漢方薬・抑肝散の概要を紹介したものです。
認知症の症状がつらいときは、一人で抱え込まずに専門医や認知症外来に相談し、
薬物療法・非薬物療法を含めたトータルな支援を受けることが大切です。
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