画像診断装置PETによる脳疾患の早期発見
PET検査とは
PET(Positron Emission Tomography:陽電子放射断層撮影)は、
微量の放射性薬剤を体内に投与し、その分布を画像化することで、
体の代謝や機能の状態を調べる検査です。
CTやMRIが「形(構造)」を見る検査であるのに対し、
PETは「脳の活動や代謝のパターン」をとらえられる点が大きな特徴です。
スポンサードリンク
脳疾患で使われる主なPET検査
脳の病気に対しては、目的に応じていくつかの種類のPET検査が用いられます。
- FDG-PET:ブドウ糖に似た薬剤を用い、脳の糖代謝の分布を見る検査
- アミロイドPET:アルツハイマー病に関連するアミロイドβの蓄積を調べる検査
- 他にも、パーキンソン病やてんかんなど、特定の神経伝達物質や受容体を見るPET検査が研究・応用されている
どのような場面で役立つか
- 認知症の鑑別診断:アルツハイマー病、前頭側頭型認知症、レビー小体型認知症などの
タイプを推定する助けになる - てんかん焦点の同定:発作の原因となる脳の部位を探す際に、他の検査と組み合わせて使用
- 脳腫瘍の活動性評価:腫瘍の悪性度や再発の有無の評価に役立つことがある
MRIなどで形の変化がまだ小さい段階でも、代謝パターンの異常が見つかる場合があり、
脳疾患の早期発見・早期診断に役立つことが期待されています。
PET検査の流れ
検査の一例としては、次のような流れになります。
- 放射性薬剤を静脈注射する
- 薬剤が脳に取り込まれるまで一定時間安静にする
- PET装置のベッドに横になり、20?30分程度撮像する
検査中は痛みはなく、CT検査に似た感覚です。
投与される放射線の量は通常の医療画像検査の範囲内ですが、妊娠中などは原則として行いません。
注意点と限界
- PETだけで最終診断が確定するわけではなく、
問診・神経心理検査・MRIなどと組み合わせて総合的に判断する必要がある - 検査の費用が比較的高く、保険適用の条件が限られていることがある
- 早期に異常が見つかっても、治療法が確立していない病気もある
この記事の位置づけ
このページは、脳の病気に対するPET検査の役割と特徴を整理したものです。
物忘れや性格変化・けいれん発作などが気になる場合は、まず神経内科や物忘れ外来を受診し、
PET検査が本当に必要かどうか、他の検査とのバランスも含めて相談することが大切です。
スポンサードリンク
関係医療機関
県西部浜松医療センター
東京都老人総合研究所付属診療所
スポンサードリンク