サプリメント事典

-神経痛-

神経痛

目次
  • 神経痛の原因
  • 神経痛の対策
  • 神経痛に効果効能があるサプリメント
  • サプリメント以外での予防改善

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関連情報

神経痛の原因

神経痛には主に三叉神経痛、坐骨神経痛、肋間神経痛の3種類があります。症状としては抹消神経の流れに沿って痛みを感じ、痛む場所は抹消神経の領域で刺すような痛みが繰り返し起こるのが特徴です。

・三叉神経痛の原因は、脳に流れる血管が神経を圧迫するためといわれています。痛みの場所はこめかみから、目、あご、頬にかけて痛みます。

・肋間神経痛の原因は脊髄や脊椎、肋骨の変形などで、まれに心臓や呼吸器系の病気が原因の場合もあります。痛みは肋骨の間に沿って起こります。

・坐骨神経痛の原因はぎっくり腰から腰痛が慢性化したものが比較的に多く、最近増えてきているのが椎間板ヘルニアによる坐骨神経痛です。痛みは臀部から大腿部、ふくろはぎまでの範囲で起こります。

神経痛の原因はこれ以外に、がん糖尿病貧血、アルコール中毒などで起きることもあります。

神経痛の対策

神経痛の対策としては、体を冷やさないように注意いして血行を促進することがポイントになります

神経痛に効果効能があるサプリメント


サプリメント選びのワンポイント・アドバイス

イチョウ葉、ビタミンEは血管を守り血行を改善します。

キャッツクローには優れた抗炎症作用や鎮痛作用があります。

杜仲茶には血管を拡張して血圧を下げ、冷え性肩こりを改善し血管内をきれいにする働きがあります。

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サプリメント以外での予防改善

クーラーなどで体を冷やさないように注意して立ったままなど同じ姿勢を続ける時は、たまに軽くストレッチなどをして体をほぐしてください。お風呂では十分に温め良くマッサージをして血行を促進するように努めてください。


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関連情報


三叉神経痛のガンマナイフ治療

三叉神経痛
三叉神経痛は、話したり食べたりする際、一方の顔面に電気が走るように激しく痛みます。高齢者では、動脈硬化をおこした血管が、脳と三叉神経をつなぐ部分を、圧迫するのが原因と考えられています。

ガンマナイフ
ガンマナイフは、放射線の一種のガンマ線を用いて、脳内を治療する装置です。頭部をヘルメット状の照射器に固定し、201個ある照射口から患部の一点に、集中するようにガンマ線が照射されます。脳腫瘍などの病変をナイフのように切り取るところから、ガンマナイフという名前が付けられました。

局所麻酔で行いますので、全身麻酔の開頭手術に比べて、体への負担が格段に少ないです。日本での治療例のほぼ半数は、がんの転移性脳腫瘍や脳血管奇形の治療ですが、ガンマナイフはもともと、痛みや震えといった脳機能に関係する治療の目的で、開発されたものです。

ガンマナイフの治療対象の6.8%は、痛みなどの脳の機能的な病気です。てんかんやパーキンソン病、がんの痛みなどへの応用も研究されていますが、治療実績が豊富なのが三叉神経痛なのです。

ガンマナイフが当たると腫瘍などの組織は破壊されるのに対して、三叉神経痛に照射した場合は、顔の正常な運動感覚神経を保ちつつ、神経痛だけが消えてなくなります。詳しい原理は不明ですが、「神経組織の機能に、生理的な変化が起きるのではないか」と言われています。

三叉神経痛治療では、数十分から1時間かけて、腫瘍切除の場合の60グレイより高い、最大90グレイの線量を照射します。ガンマ線の的になる部分は、直径はわずか3ミリで、腫瘍に比べて小さく、照射位置をいかに正確にさだめるかが重要になります。このため照射の際は、通常使われるMRI(磁気共鳴画像)に加え、CTも撮影してコンピューターで画像を重ね合わせて、位置を決めています。

関係医療機関 東京女子医大


椎間板ヘルニアの経皮的レーザー椎間板減圧術(PLDD)


椎間板ヘルニア
椎間板は、腰椎(背骨の腰部分)にある椎骨と椎骨に挟まれ、椎骨にかかる力をクッションのように吸収する役割を果たしています。外側は繊維輪といい、殻状で丈夫ですが、髄核と呼ばれる内部はゼリー状で軟らかいです。椎間板は年齢とともに水分が減り、柔軟性が失われます。

椎間板ヘルニアは、前かがみで重い物を持ったり、不規則な動きを繰り返したりすることで、椎間板が圧迫され、内部の髄核の一部が背中側に飛び出し、時には完全にはみ出した状態をさします。飛び出した部分が、背骨の後ろに走っている神経を圧迫すると、腰痛や足のしびれが起きます。

経皮的レーザー椎間板減圧術(PLDD)
治療法は、骨盤をけん引し椎間板にかかる力を減らしたり、薬や注射で痛みを和らげながら自然な治癒を待つ保存療法が一般的です。
保存療法で治るのが4分の3、残る4分の1は効果が見られず、別の治療が必要になるといわれてます。

確実なのは、切開手術を行い、飛び出した部分を除去することですが、1週間から10日間程度の入院が必要になります。そこで、入院の必要がない治療法として、米国の医師が1987年に始め、世界に広まったのが「経皮的レーザー椎間板減圧術」(PLDD)です。
特殊な針を腰に刺し、レーザー照射用のファイバー(細い管)を椎間板まで入れ、髄核の中心部を一部だけレーザーで焼きます。それによって内圧を下げると、飛び出した髄核が自然にしぼみます。

神経は40度程度の熱で傷むため、レーザーは周りの神経を傷付けないように正確に当てる必要があります。エックス線撮影で位置を決めるのが一般的ですが、エックス線では椎骨は見えても、椎間板が映らない弱点がありました。

そこで慈恵医大柏病院では、1998年からCT(コンピューター断層撮影)装置を使った治療を行っています。CTでは椎間板が見え、針を刺す位置を正確に決めることができ、安全性が高まります。

PLDDを実施できる条件としては
  1. 腰痛や足のしびれなどの症状が、画像検査で椎間板ヘルニアが原因と診断できる。
  2. 6週間以上の保存療法で効果がなかった。
  3. 70歳以下で、重大な合併症がない。
などがあります。

レーザーを照射する時間は10~15分で、位置決めなどを含めても40分程度で終わります。日帰り治療が可能です。

同病院で188例を治療した結果、約9割の172例は症状が好転し、9例は変化なし、7例は後に切開手術が必要になりました。髄核の突出が大き過ぎたり、椎間板の柔軟性が乏しいと回復しない場合もあります。「経皮的レーザー椎間板減圧術」(PLDD)は、条件にあう患者に絞って行うことが大切で、100%良くなるわけではありません。

同病院でのCTを使ったPLDDは、国の高度先進医療として承認されています。治療自体にかかる費用約17万円は患者負担ですが、それ以外の診察・検査費用は保険適用されます。

高度先進医療は慈恵医大柏病院だけですが、CTによるPLDDは埼玉県深谷市の佐々木病院でも受けることができます。通常のPLDDは椎間板ヘルニア治療に取り組む多くの医療機関で行っています。

関係医療機関

慈恵医大柏病院

佐々木病院


「硬膜外腔内視鏡」(エピドラスコピー)による腰痛治療


腰痛の原因と治療法
腰痛は、年齢と共に、背骨や、背骨のクッションである椎間板が変形し、神経の束である脊髄が圧迫されるのが、主な原因とされています。

腰痛治療は一般に、痛み止めや抗炎症薬などの薬による治療や、痛みが伝わる腰の神経に麻酔をかける「神経ブロック」が行われます。これで2-3か月しても痛みが改善しない場合、変形した骨や椎問板を除く手術も行われます。しかし、3か月以上続く慢性腰痛は、部位が、はっきりしないことが多いいです。

実は、痛みや炎症が長く続いた腰痛は、腰の神経の周辺組織が癒着したり、傷跡が引きつるように固く変性したりしています。このような状態は、エックス線など外部からの画像診断だけでは、わかりにくいです。

「硬膜外腔内視鏡」(エピドラスコピー)による腰痛治療
こうした腰痛の診断に開発されたのが、硬膜外腔(がいくう)内視鏡です。背骨と脊髄の間の「硬膜外腔」と呼ばれる狭いすき間を通るよう、先端の直径は1ミリ以下と、極細になっています。

この内視鏡で硬膜外腔の癒着をはがしますと、腰痛が治ったり、軽くなる人がいることがわかってきました。1995年に治療を始めた米国では、これまで1万例以上、国内では大学病院など約30施設で400例以上行われています。

自治医大麻酔科講師の五十嵐孝さんは「神経ブロックが効かず、従来の手術をしたくない人の新しい治療として期待されている」と話します。

治療は、麻酔をした患者の腰に約1センチの傷をつけて内視鏡を挿入します。医師がモニターで硬膜外腔の癒着を確認すると、内視鏡の先端から生理食塩水を出し、水圧と内視鏡の動きで丁寧にはがします。最後に神経ブロックと同じ麻酔薬と抗炎症薬を患部に注入します。

この治療法が有効な理由は、さまざま考えられています。癒着や神経の圧迫を取り除くほか、水で痛みを起こす物質を洗い流す効果もあります。癒着をはがすことで、神経ブロック注射では患部に届かなかった薬が浸透することも、関係しているようです。

「硬膜外腔内視鏡」(エピドラスコピー)による効果
自治医大では、薬などの保存療法や神経ブロックが効かない腰痛患者200人以上の治療を行っています。手術直後はほぼ全例で痛みが軽減し、特に椎問板ヘルニアで効果が高いです。

東大病院での2003年12月までの3年半の集計では、背骨に異常のあるのべ78人に対する治療で、49人(62%)に痛みが和らぐ効果がありました。ヘルニアで14人中10人、背骨の神経の通り道が狭くなる「脊柱管狭さく症」で24人中15人に効果があった。

しかし完治しない場合もあり、数日で痛みが戻ることもあります。坐骨神経痛などで起きる足のしびれやヘルニア手術後の再発例は、やや効果が低いです。癒着以外の原因で起きる痛みも考えられるためです。ただ、一度癒着をはがすと、再発しても神経ブロックがよく効くようになる人もいます。

手術時間は1時間ほど。傷跡が小さく、患者の身体的な負担も軽く、翌日に退院することも可能です。保険は適用されず、自治医大での手術費用は約20万円です。

腰痛治療の現状
腰痛の原因には、椎間板ヘルニアや脊柱管狭さく症のほか、分離症、すべり症、変形性脊椎症、骨粗しょう症などさまざまな原因があります。

だが、エックス線で明らかにヘルニアや骨折があるのに、痛みをまったく感じない人もいます。心理的なストレスから痛みを感じる心因性腰痛もあり、腰痛のメカニズムは完全に解明されていません。誰もが100%良くなる治療はないのが現状です。

加齢に伴う慢性腰痛は、痛みを少なくすることはできても、若いころのように痛みや重さを感じない腰に戻すことは難しいです。焦らず気長に、自分にあった治療を見つけることが大切です。

関係医療機関 自治医大病院 東大病院麻酔科・痛みセンター


顔面神経まひの「筋肉移植」治療



顔面神経まひの原因
顔面には、顔を動かす筋肉「表情筋」が片側だけで約20個あります。これらをつかさどる顔面神経がまひを起こすと、笑えないだけでなく、まぶたを閉じることもできず、口もすぼめられないといった問題が生じます。

顔面神経まひの7割は、単純ヘルペスウイルスや帯状庖疹(たいじょうほうしん)ウイルスの感染で起きます。多くは抗ウイルス薬などで治るが、まひが残ってしまう場合もある。

残りの3割は、先天的なまひや外傷、脳卒中の後遺症、手術などで顔面神経が切れたことで起き、薬では治らない。

神経をつなぐ手術を行うこともありますが、まひが1年以上続くと、神経を修復しても筋肉が委縮しているため、機能の回復は難しくなります。

筋肉移植による再建法
まひで失った「笑い」を取り戻すのが、筋肉移植による再建法です。顕微鏡を見ながら直径1ミリほどの血管や神経を縫う高度な技術「マイクロサージャリー」が使われます。

この手術は1972年、当時東大にいた杏林大形成外科教授の波利井清紀(はりいきよのり)さんが世界で初めて成功して、今では実施する大学病院も増えてきています。

「1期的再建」と「2期的再建」
まず、脚のひざ下にある神経を約15センチ切り取ります。右顔面にまひがある場合、健康な左ほおの耳の近くを1センチ切開して、脚の神経を挿入し、上唇の中を横切って右ほおまで通します。

切開した部分の顔面神経と脚の神経を縫合し片方の端は右ほおの皮膚に固定すします。これだけで神経の働きが戻るわけではありません。縫合から2,3か月ほどたつと、トンネルのような神経の中を、筋肉を動かす信号を伝える神経繊維が、1日に0.3~0.5ミリずつ伸び始めます。

まひした右ほおまで神経繊維が伸びた約1年後、今度は太ももの内側の筋肉を切除して右ほおに移植、それぞれの神経と血管をつなぎます。

その約10か月後には、健康な左側の顔面神経の働きが伝わることで右側の表情筋も動き、ほぼ左右対称な笑顔が作れる、という仕組みです。

ただ、この方法だと2回の手術が必要となり、完治まで約2年かかります。そこで波利井さんが注目したのが、わきの下から背中にかけて広がる「広背筋」です。長い神経も一緒に採取できるため、この筋肉を移植に使えば1回の手術で済みます。手術後8~10か月で、表情筋が動き出すといいます。広背筋ではなく、おなかや太ももの後ろ側の筋肉を使う医師もいます。

手術を2回に分けて行う前者の方法を「2期的再建」、1回で済む後者を「1期的再建」と呼びます。波利井さんはこれらの再建手術を約500例実施しています。1995年からは1期的再建がほとんどで、手術を受けた234人を分析した結果、約8割は「満足な笑い」になっていました。いずれの手術にも健康保険が適用されます。

波利井さんは「この手術は、まひが現れて何年たっても受けられます」と話しています。

関係医療機関

杏林大形成外科

東大病院


痙縮治療の「髄腔内バクロフェン療法」(ITB療法)



脳性マヒや脳卒中の後遺症「痙縮(けいしゅく)」
足や手、指などが筋肉の過度の緊張によって内側や外側にねじれたり、曲がったりする状態は、痙縮(けいしゅく)と呼ばれています。脳性マヒや脳卒中などの病気や、事故による脊髄損傷などをきっかけに、筋肉を動かす脊髄からの信号に狂いが生じて起こります。

治療法はこれまで、筋弛緩剤を飲む方法が一般的でした。しかし、口から飲んだ薬は脳や脊髄に届きにくく、重度の痙縮には十分な効果が得られませんでした。

効果が高い「髄腔内(ずいくうない)バクロフェン療法」(ITB療法)
これに対し、髄腔内(ずいくうない)バクロフェン療法は、腹部に入れた直径約8センチ、厚さ約2センチのポンプから、1日0.1cc前後の筋弛緩剤「バクロフェン」(商品名:ギャバロン髄注)を、脊髄が通っている背骨の中の髄腔に直接注入します。口から飲む方法よりも、少ない投与量で効果が高く、眠気やふらつき、頭痛などの副作用を減らせる利点もあります。

この方法は、欧米では15年以上前に導入され、痙縮の一般的な治療法として普及しています。国内ではようやく2006年から、重度の痙縮の治療法として健康保険が適用され、約170万円のポンプや薬剤が使えるようになりました。

国内の臨床試験は、脊髄損傷や脊髄血管障害、脳性マヒ、頭部外傷などで、重度の痙縮に悩まされる25人を対象に行われました。その結果、24人の下肢の痙縮が軽くなるなど、高い改善効果が認められました。東京女子医大病院脳神経外科講師の平孝臣さんは「この治療の対象になる患者は5万人以上」と話しています。

薬剤は約3か月に1度、腹部に注射針を刺してポンプに注入します。1日の投与量などは、医師が操作するパソコン型の端末から、ポンプに電波を送って調整できます。ただし、電池寿命のため、5年~7年に一度、手術でポンプを交換する必要があります。

脳神経外科と整形外科が治療の窓口になりますが、治療を行う医師は、講習会の受講が義務づけられています。

平さんは「筋肉の緊張や痛みを取ると、リハビリの効果も上がります。今後は、リハビリ科との連携を深めて治療にあたりたい」と話しています。

関係医療機関

東京女子医大病院脳神経外科

施設情報

ITB療法ウェブサイト


脊髄損傷者専門トレーニングジム「ジェイ・ワークアウト」で歩行回復



脊髄損傷

脊髄損傷とは事故や病気で背骨の中を通っている中枢神経が傷ついて、腕や足が麻痺(マヒ)してしまうことです。現在、日本に10万人以上いると、いわれています。一度傷ついた脊髄は二度と再生しません。このため日本の医療界では一生、歩行は困難と考えられています。


脊髄損傷者専門トレーニング

アメリカのカルフォルニア州サンディエゴにあるプロジェクトウォーク社(Project Walk:P.W.)は、世界で初めての脊髄損傷者専門のトレーニングシステムを確立させました。1999年に設立され、これまでに約2000人の脊髄損傷者を歩行可能にした実績があります。その効果を紹介した論文は科学雑誌「Spinal Cord」に掲載され、全米で注目されました。

日本でも2007年に東京都江東区豊洲に、脊髄損傷者専門のトレーニングジムが設立されました。ジムの名前は「J-Workout(ジェイ・ワークアウト)株式会社(J.W.)」、代表者は渡辺淳さんです。

渡辺さん自身も10代のころ、脊柱管狭窄症にかかり2年間歩くことがでなかった経験をもっています。病気が治ったあと、アメリカに渡って、プロジェクトウォーク社に入社しました。2006年にアメリカ人以外では初めて、最高クラスのトレーナー「スペシャリスト」の資格を取得しました。


トレーニング方法

その方法は、歩くための基本的なトレーニングとして、脊髄損傷者を宙刷りにして歩行マシーンに立たせます。そしてトレーナーが声をかけながら足を動かして、歩く動作を反復させます。

これは、歩くために足をどのように動かすか、意識させるトレーニングです。

このレーニングがどのような理論で、行われているのでしょうか。

脳からの命令は背骨のなかの中枢神経を通って、手や足を動かしています。この脊髄が損傷すると、脳の指令を伝えるルートが途絶え、手や足が麻痺してしまうのですが、一度切れた神経は二度とつながりません。

しかし少しでも神経が残っていた場合、その残った神経に歩行機能を再教育するというのが、このトレーニング理論なのです。このため残った神経に歩行機能をおぼえ込ませるために、同じ動作を何千、何万回と繰り返します。

そしてこのトレーニングのもう一つの特徴が、使われなくなった筋肉をトレーニングすることです。

本人の意思でなくとも、他人に手足を動かされることで、筋肉はそれにつられて動きます。このため他人が筋肉を動かすことでも、筋肉がつくそうです。

車椅子生活が続くと、使わない筋肉は衰えやせ細ります。歩ける日のために、トレーナーの助けを受けながら筋肉を鍛えます。


従来の日本のリハビリ

日本の医学界では、一般的には脊髄損傷になった場合、もう歩けるようには、ならないと考えられています。このため車椅子で生活ができるリハリビが行われ、歩行ができるためのリハリビは行われていません。


ジェイ・ワークアウトの新たな取り組み

2010年6月からジムの7階に、渡辺さんは就労支援センター「プロジェクトワーク」を立ち上げました。ジムは脊髄損傷者の身体の状態を把握していますので、それに合わせて仕事を探すことができるのです。

プロジェクトワークは、「就労移行支援事業所」として東京都から認定を受けています。パソコンソフトの使い方やマナー、面接訓練、英会話など就労に必要な知識や技術の習得のためのプログラムを提供するほか、就職活動や職場定着のための支援を実施しています。

また2009年から新しい試みとして、二分脊椎(にぶんせきつい)などの先天性の病気によって歩行困難になった、脊髄損傷児の受け入れもはじめました。アメリカのプロジェクトウォーク社では先天性の病気の児童は、受け入れ対象外ですが、日本のジェイ・ワークアウトは子供の関節や筋肉などを細かくチェックして、歩行回復の可能性を探ります。

関連医療機関

ジェイ・ワークアウト(東京都江東区豊洲1丁目2-34TNKビル 5・6F)

2011年に大阪で2つ目のジムが設立予定になっています。

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