サプリメント事典

-イチョウ葉-

イチョウ葉

イチョウ葉の効果効能


イチョウの種子のギンナンなどは、昔から漢方薬として用いられてきました、そして現在ではイチョウ葉は欧米で医薬品として、その効果が認められています。イチョウ葉には脳の血流を増やし、神経細胞や血管を活性酸素から守る、抗酸化作用があります。このためイチョウ葉には記憶力を向上させ、認知症などの記憶障害の進行を抑える働きがあります。


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イチョウ葉の成分フボノイドやギンコライドの活性酸素抑制力

過剰な活性酸素は体に良くありませんが活性酸素は生体防御に必要であるので、白血球の好中球が活性酸素をつくり出す能力そのものをなくしてしまっては、免疫力を弱めることになります。

そこで、好中球のそうした能力に対する効果をみたところイチョウ葉エキスには好中球の活性酸素産生能を低下させるどころか不足の場合は逆に上昇させることが分かりました。

ですので、イチョウ葉エキスは細胞には障害を与えることなく、細胞の外に出てきた活性酸素を捕らえて無毒化する、理想的な働きを持っていることになります。

活性酸素は細胞内の脂質を酸化し、細胞には悪い過酸化脂質をつくります。そこで過酸化脂質への影響を調べたところ、発生量を半分以下に抑えることが分かりました。

さらに炎症抑制にも効果があるらしいことが確認されました。

その後、研究が進むにつれて、活性酸素の抑制効果は主に、イチヨウ葉エキスのフラボノイドとイチョウ特有のギンコライド等によることが分かってきました。

イチョウ葉の脳の血流障害効果

イチョウ葉エキスはもともと、脳血管障害の治療薬として開発されました。

ですから脳の障害にはよく効くことが証明されています。脳内の血流量を増したり、酸素の量を増やしたりすることが確かめられています。

もちろん脳挫傷やひどい脳卒中を起こし一部の脳細胞が死んでしまっている状態で流をよくし酸素をたくさん供給することによって元気にし、少しでも正常に戻す、あるいは動脈硬化を阻止してボケや脳卒中の予防をすることは十分可能です。

また適切な食事と運動が第一であることには変わりありませんが、イチョウ葉エキスは、それを手助けしてくれます。

30代後半から40の声を聞くと、とたんに物覚えが悪くなり、忘れっぽくなります。クリアな思考力がまれになりますし、集中力も衰えてきます。神経細胞や神経細胞を連結しているシナプスなどの働きが悪くなるためです。

記憶を司る機能は主として脳の両側にある海馬と呼ばれるところにあるのですが、イチョウ葉エキスはこの海馬の周辺の血流量を増やす働きがあることが知られています。

また、創造性や意欲などを司っているのは、前頭葉です。ここがダメージを受けたり老化が進むと、やる気をなくしてしまいます。

人間の最も人間らしさを発揮するデリケートな部位だけに、疲れると、まずここに影響が出てきます。要は、できるだけダメージを少なくし、いかに回復を速くするか、です。

快食快眠、快便が健康のもとと言われますが、イチョウ葉エキスはどれにもよい効果を及ぼすようです。

特に、寝る前に水を使わずに口の中で唾液で溶かしながら飲むと効果が速く、寝起きがスッキリするといいます。

イチョウ葉の記憶力の向上と記憶障害の改善


イチョウ葉が記憶力を向上させて、記憶障害を改善させる仕組みは2つあります。

まずイチョウ葉は脳の血流を増加させるので、脳の神経細胞の栄養であるブドウ糖と、ブドウ糖を燃焼させる酸素の供給が増えます。これにより脳の活動が、活発になります。

もう1つはイチョウ葉の活性酸素を分解する、抗酸化作用です。活性酸素は脳の神経細胞や、血管を酸化させるので、脳を老化させ活動を鈍らせる原因になります。イチョウ葉は、この活性酸素から脳を守り、老化による認知症などの記憶障害を予防してくれます。

イチョウ葉の心臓病効果

循環器病の代表である心臓病にも当然、イチョウ葉エキスの効果が期待できます。

心臓の弁などに欠陥がある場合などは無理ですが、心臓の筋肉に酸素や栄養を運んでいる冠状動脈が悪いために起きる心筋梗塞や冠状動脈硬化症、それに狭心症などには血管拡張の作用が効果を発揮します。

心筋梗塞は胸の痛みが長く続くのが特徴です。それに対して、狭心症は通常数分で痛みは収まります。狭心症には血管拡張剤であるニトログリセリンがよく効きます。

イチョウ葉エキスは.漢方薬のように長期間の服用で効果が出るのが特徴ですから、もちろん発作がきた時に飲んでもニトログリセリンのような急激な効果を期待するのは無理というものです。

しかし、イチョウ葉エキスは弱った血管に生気を取り戻し、血流をよくしますので発作の予防とともに治療効果も期待できるわけです。

イチョウ葉の血圧の改善効果

イチョウ葉エキスを飲んで、高血圧の人の血圧が下がったというのは、理解できますが、低血圧の人が正常に戻ったというケースが結構多いのに驚かされます。

これは、イチョウ棄エキスが単に血圧を一方的に下げる方向だけに働くのではなく、高い場合にも低い場合にも作用して、正常化する機能を持っていることを示しています。

現代西洋薬には血圧を下げたり上げたりするものはあり、確かによく効くのですが、一方的な機能しか持たないため、過ぎると強い副作用に悩まされます。

その点、イチョウ葉エキスは副作用がない上、人にもよりますが、割と短期間で効き目が現れるケースが多いようです。

例えば頑固な高血圧の人はなかなか薬は手放せないものですが、イチョウ葉エキスと併用することによって、降圧剤の量をできるだけ減らすという使用法が考えられてよいと思われます。

イチョウ葉のめまい効果

近年、めまいを訴える人が増えています。一種の現代病と言えましょう。いろいろな原因が考えられます。めまいを起こす病気は60種類もあると言われています。

この中で風邪や貧血、過労などによるものは、大抵一過性のもので気にすることはありません。

しかし、度重なっておきるもの、慢性的なものは注意が必要です。

最近特に30~40代の若い層に目立っているのがメニエール病です。直接的には内耳のリンパ液の圧力の異常で神経が刺激され、部屋や地面がぐるぐる回るようなめまいを感じます。

こうした症状は30分から長い場合は半日くらいも続き、耳鳴りや難聴をともないますが、収まると正常な状態になります。

こうした発作が繰り返し起きます。原因はよく分かっていませんが、ストレスが引き金になることもあるようです。60歳以上のお年寄りは3人に1人は、めまいに悩まされているといいます。その多くは老人性のめまいです。

これは動脈硬化や脳卒中の初期に起きることが多いのですが結局、血行状態がよくないために神経に異常をきたすわけなのです。

ヨーロッパの各病院で動脈硬化症、脳血管障害、神経・知覚障害を持つ患者に試して「80%以上に極めて良好か良好」という好結果が出ているように、イチヨウ葉エキスは、血行状態を改善することによって、めまいにも効果があると言えそうです。

イチョウ葉の耳鳴り・難聴への効果

フランスのボージョン病院の耳鼻咽喉科では耳鳴りと難聴の患者にもイチヨウ葉エキスを使用しています。

臨床試験で約90%に良好という効果が確認された上、副作用は全くと言っていいほど無いことが分かったからです。

耳鳴りは中耳内耳聴覚神経のどこかに異常があり、キーンという高い音やブーンあるいはゴーという低い音となって聞こえます。

原因としては中耳炎のほか、虫歯やのどの炎症で鼓膜が刺激を受けるもの、メニエール病などで内耳が刺激されるケース、そして腫瘍により脳の中枢神経が影響を受ける場合もあります。

このほか、高血圧や一種の老化現象でもある内耳神経硬化症、耳管閉塞症なども耳鳴りの原因となります。

一方、難聴は早い人では40代から始まり「ちょっと変だな」程度で放っておくと年を取るにつれて進行していきます。

60代では20人に1人、80を越すと、4人に1人は難聴で悩んでいると言われます。最近は優れた補聴器が市販されていますので、ある程度はカバーできますが、やはり自分の耳で人の話が分かるのに越したことはありません。

早めに手を打てば、原因を取り除いたり進行を遅らせることは可能です。

耳鳴りや難聴の多くは血行障害によって起きていますので、病院では血液循環改善剤、血管拡張剤などが治療薬として用いられています。しかし、副作用も多く、使用の仕方が難しいのが実情です。

イチョウ葉エキスは副作用がなく、ボージョン病院のラルマン博士は「副作用がなく、血管が原因と考えられる神経・知覚異常の適応症に対して勧めたい」と高い評価を与えています。

花粉症の緩和

日本では花粉症に効いたという人の声をよく聞きます。意外なようですが、イチョウ葉エキスの機能を考えてみますと、決して不思議ではありません。

花粉症というのは、スギやヒノキなどの花粉がアレルゲンとなって起きる一種のアレルギーです。アレルギー状態になると血小板活性因子(PAF)が多量に出て炎症をひき起こします。

その結果がくしゃみだったり鼻水だったり、あるいは目のかゆみだったりするのです。イチョウ葉エキスはこのPAFの働きを抑え込んでしまいますので、当然くしゃみや鼻水といった症状を軽くするわけです。

体の炎症を抑制するギンコライド

体のどこかに炎症が起きますと、白血球の一種である好酸球や好中球が炎症を抑えようとして働きますが、この時に血管内皮細胞などの細胞膜から多量に出てくるのが血小板活性因子(PAF)なのです。

PAFは本来生体にとって必要なのですが、過剰にできたPAFは体にいたずらします。その典型がぜんそく、くしゃみ、鼻水といったアレルギー症状です。

このほか、PAFは動脈に血栓を起こしたり、急性の炎症の原因になったりしますですから、このPAFの働きを抑えるPAF拮抗剤があれば、こうした症状を鎮めることができます。

イチョウ葉にだけしかないギンコライドが、強烈なPAF拮抗剤である証拠が最祈たくさん見つかってきました。

その多くはまだ実験レベルの研究にとどまっていますが、その効果があまりにはっきりしていますので、専門家の中でも極めて注目を集めています。

そのいくつかを紹介しましょう。

6人のボランティアを選んでギンコライドを含んだイチヨウ葉エキスを服用させた上で、PAFを皮下注射して様子をみました。

効きめがなければみみずばれや赤い発疹ができるはずでした。ところが、だれもそうした症状は出ないか、出ても小さくで済んだのです。

英国のセントメアリー医科大のグループは、ウサギに人工的に不整脈をつくり、ギンコライドの効果をみました。

この不整脈は血小板活性因子(PAF)によって増悪されるのですが、ギンコライドが、その活性を抑えていることが確認されたのです。

1991年6月に発表されたジョージタウン大のP・ラウエル教授らの研究によると、肺移植をすると移植肺の酸素濃度が長時間にわたって維持され、拒絶反応も抑制されました。

また、ラットの実験ですが、ギンコライドを投与して心臓移植をしたところ、高い延命効果が得られました。

ラウレル教授は「ギンコライドの働きはPAFの機能を抑制する免疫抑制剤のシクロスポリンに代わり得るもの」とさえ述べています。

シクロスポリンといえば、臓器移植の成績を飛躍的に高め、世界の臓器移植が令日あるような姿になる基礎をつくったと言っても過言ではありません。この薬が使われるようになってから、生存率が80~90%まで上がったのです。

ところが、シクロスポリンは副作用が強いのが泣きどころです。腎臓や肝臓に障害を起こしたり、神経系の障審、唇の肥大、リンパ腫、それに多毛といった副作用があるのです。

それに非常に高価なのも欠点といえば欠点です。だからもし本当にラウレル教授の言うことが実現すれば、医学界への貢献は一段と大きなものになると言えましょう。

このほか、細胞レベルの実験ですが、急性膵炎(すいえん)、腎炎などでも抑制効果が確かめられています。

イチョウ葉の治験


1996年にドイツで、イチョウ葉の認知症に対する治験が行われました。対象者は軽度から中程度の認知症患者で、その結果、注意力と記憶力の改善が認められました。

1986年にはフランスで、健康な人に対してイチョウ葉の記憶力の効果を調べるため、治験が行われています。その結果イチョウ葉によって、記憶力が向上するのが証明されました。

ここで注意すべき事は、これらの治験に使用されたイチョウ葉エキスは、品質が「医薬品」レベルの高品質な物ですが、日本のサプリメントに、ヨーロッパの「医薬品」レベルの品質があるか判らないことです。


イチョウ葉の副作用


イチョウ葉の成分に「ギンコール酸」と呼ばれる、アレルギー物質があります。サプリメントに加工する時に完全に除去すれば問題ありませんが、日本では医薬品でないため厳格な基準がありません。このため「ギンコール酸」が含まれたサプリメントがあることが、2002年の国民生活センターの調べで判明しました。

このためイチョウ葉のサプリメントを購入する時は、「ギンコール酸を除去」の表示のないサプリメントは、購入しないようにしてください。

イチョウ葉で改善が期待できる症状

がん 糖尿病 心臓病 健忘症 動脈硬化 花粉症

イチョウ葉の有効成分

ギンコライド ギンコフラボノイド ケルセチン ケンフェロール プロアントシアニジン類

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イチョウ葉の飲み方

生の葉をお茶にして飲むのは避け、ギンコール酸を除去処理した錠剤、カプセル、お茶などを食後に飲んでください。またワルファリンやアスピリンなどの血栓治療薬などとの、併用は避けてください。


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