顎関節症(がくかんせつしょう)の補てつ治療
顎関節症と咬み合わせ
顎関節症は、
- あごの痛み
- 口が開けにくい
- カクカク音がする
といった症状を含む総称で、
筋肉の緊張、関節円板のずれ、関節の変形など、原因はさまざまです。
以前は「咬み合わせのずれが主な原因」と考えられ、
大きなかぶせ物のやり直しや咬み合わせの大幅な調整が行われることもありましたが、
現在のガイドラインでは「咬合だけが原因とは言えない」とされています。
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現在推奨される基本治療
最新のガイドラインでは、顎関節症の初期治療として、
- 生活指導(あごに負担をかけるクセを減らす)
- 理学療法(開口運動訓練・ストレッチ・温罨法など)
- 安静・痛み止め(必要に応じて)
- スタビライゼーションスプリントなどのマウスピース療法
といった「可逆的(元に戻せる)治療」が優先されることが多くなっています。
補てつ治療が検討される場合
補てつ治療(かぶせ物・ブリッジ・義歯・インプラントなど)による咬み合わせの調整は、
- むし歯・歯周病・欠損歯などで歯そのものに大きな問題がある場合
- すでに欠損部の補綴が必要で、顎関節症状とのバランスを考えて咬合を再構成する場合
など、「顎関節症があるから補てつする」のではなく、歯の治療の一環として慎重に計画されます。
注意点
- 最新のレビューでは、咬合調整や大規模な補綴による顎関節症改善のエビデンスははっきりしないとされています。
- 一度削った歯・作り変えた補綴物は元に戻せません。症状が主に筋肉由来の場合、
まずはスプリント・運動療法・生活指導などの可逆的治療を優先することが多いです。
この記事の位置づけ
このページは、顎関節症に対する補てつ治療の位置づけを、最新の考え方にもとづいて整理したものです。
顎の症状があるからといって、すぐに大きな咬み合わせ治療を受けるのではなく、
まずは顎関節症に詳しい歯科(口腔外科・補綴科など)で、原因と治療の優先順位を相談することをおすすめします。
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