E型肝炎ウイルス(HEV)の検査と予防法
E型肝炎とは
E型肝炎は、E型肝炎ウイルス(HEV)によって起こる急性肝炎です。
かつては「発展途上国の水系感染症」と考えられていましたが、
現在では日本を含む先進国でも、食べ物や動物由来の感染が少なくないことが分かってきました。
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日本での主な感染経路
日本では、HEV感染の多くが
- 加熱不十分な豚肉・レバー
- イノシシ・シカなど野生動物の肉や内臓
- レバー製品や生レバー料理
といった食品に関連すると報告されています。
また、まれではありますが、輸血や血液製剤を介した感染例も報告されており、
日本赤十字社などでは、HEVについての注意喚起や検査導入が検討・実施されています。
どのような症状が出るか
- 発熱・倦怠感・食欲不振
- 黄疸(目や皮膚が黄色くなる)
- 尿の色が濃くなる
- 右上腹部の違和感・痛み
多くは一過性の急性肝炎として自然軽快しますが、
妊娠中、特に妊娠後期では重症化しやすいことが知られています。
E型肝炎の検査
E型肝炎が疑われる場合、一般的には
- 抗HEV IgM抗体・IgG抗体の測定
- 血液中のHEV RNA(ウイルス遺伝子)の検出
などが行われます。
IgM陽性は急性感染を、IgG陽性は過去の感染経験を示す指標となります。
予防のポイント
1)食事で気をつけること
- 豚肉・レバー・野生動物の肉は、中心部までしっかり加熱する(75℃以上で1分以上が目安)
- 生レバー料理や半生のレバー、レバ刺しなどは避ける
- 加熱が不十分な肉・内臓を使用した加工品にも注意する
2)輸血・医療の場での対策
日本では、血液事業のなかでHEVに関する注意喚起や検査が進められており、
輸血に伴うHEV感染リスクを減らす取り組みが行われています。
3)ワクチンについて
中国で承認されたE型肝炎ワクチンが報告されていますが、
日本を含め、多くの国では一般向けのE型肝炎ワクチンはまだ利用できません(2025年時点)。
この記事の位置づけ
このページは、日本におけるE型肝炎ウイルス(HEV)の特徴・検査・予防方法をまとめたものです。
発熱や黄疸がある場合は、自己判断で様子を見るのではなく、早めに医療機関を受診してください。
特に妊娠中の方や、肝疾患をお持ちの方は、主治医と相談のうえで食事や生活の注意点を確認しましょう。
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関係医療機関
東芝病院(東京)
手稲渓仁会病院
自治医科大学
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