ストレス
人はだれでも、仕事・家庭・人間関係・健康不安など、さまざまな「ストレス」を抱えて生きています。
適度なストレスは集中力ややる気を高めてくれることもありますが、
長期間つづく強いストレスは、心と体の両方に不調を引き起こし、病気の原因にもなり得ます。
ここでは、ストレスの主な原因と対策、サプリメントとの関わり、
そして日常生活でできる予防・改善のポイントについてまとめます。
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ストレスの原因
ストレスとは、「外からの刺激(ストレッサー)によって心身に負担がかかった状態」のことです。
ストレスの感じ方には個人差がありますが、主な要因としては次のようなものがあります。
1)外的なストレス要因
- 仕事・学業
残業やノルマ、人間関係のトラブル、昇進・異動、職場の雰囲気の悪化など。
責任感が強い人ほど、知らないうちに負担を抱え込んでしまうことがあります。 - 家庭・人間関係
夫婦関係・親子関係・介護・近所づきあい・友人とのトラブルなど。
身近な人とのこじれは、長期にわたるストレスになりやすい要因です。 - 健康・病気・経済的な不安
自分や家族の病気、将来のお金の心配、失業や収入の変化なども大きなストレスになります。 - 環境の変化・災害・事故など
引っ越し・転職・結婚・離婚・子どもの独立など、
たとえ「良い変化」であっても、環境の変化は心身への負担になります。
2)内面的なストレス要因
- 完璧主義・強い責任感
「失敗してはいけない」「迷惑をかけてはいけない」という気持ちが強いと、
自分を追い込みすぎてしまうことがあります。 - 自分を責めるクセ・思考のクセ
うまくいかないことがあると、なんでも「自分が悪い」と考えてしまう、
先回りして悪い結果ばかり想像してしまう、といった思考パターンもストレスを増やします。 - 過去の体験・トラウマ
過去のいじめ・暴力・事故・大きな失敗などが心の傷となって残り、
似た状況になると強いストレス反応が出ることもあります。
3)ストレスによって現れやすい症状
- 眠れない・夜中に何度も目が覚める・朝早く目が覚める
- 肩こり・頭痛・胃の不快感・下痢や便秘・動悸・息苦しさなど
- 疲れやすい・だるさが取れない・集中できない
- イライラしやすい・不安が強い・気分が落ち込む
- 食欲がない、または食べすぎてしまう
「何をしても楽しくない」「何もやる気が起きない」「消えてしまいたいと思うことがある」など、
こころの症状が強い場合は、うつ病や不安障害などの可能性も考えられます。
自分を責めすぎず、早めに医師(心療内科・精神科など)に相談することが大切です。
ストレスの対策
ストレス対策の基本は、(1)「危険なサイン」がないか確認することと、
(2)できる範囲で原因を整理し、身体と心の両方から負担を減らしていくことです。
1)医療機関・相談窓口の活用
- 次のような場合は、早めの受診・相談をおすすめします。
- 睡眠障害・食欲低下・強い不安・気分の落ち込みが2週間以上続く
- 仕事や家事が手につかないほどしんどい
- 「死んでしまいたい」「消えたい」という気持ちが浮かぶことがある
- 動悸・息苦しさ・胸痛・めまいなど、身体症状が強い
- 内科・心療内科・精神科などで、必要に応じて心理面・身体面の両方から評価を受けます。
- カウンセリングや認知行動療法などの心理療法が勧められることもあります。
2)ストレスの「見える化」と小さな調整
- いきなり「ストレスの原因をすべて無くす」のは難しいことが多いので、
まずはどんな場面・人・出来事でストレスを感じるかを書き出してみると整理しやすくなります。 - その中から、「自分で変えられそうな部分」と「変えにくい部分」を分けて考えます。
- 変えられそうな部分(仕事量の調整、家族へのお願い、役割分担の見直しなど)から、
少しずつ行動を変えていくことで、負担が軽くなることがあります。
3)薬物療法が行われることもある
- 不安や不眠が非常に強い場合、医師の判断により睡眠薬や抗不安薬、抗うつ薬などが処方されることがあります。
- これらの薬は自己判断で増減・中止しないことが大切です。
必ず主治医と相談しながら、症状に合わせて調整していきます。
ストレスに関するサプリメン
ストレスに関連して宣伝されているサプリメントは多くありますが、
サプリメントはストレスそのものや心の病気を治す「薬」ではありません。
あくまで「栄養の補助」や「リラックスのサポート」としての位置づけで考えることが大切です。
- ビタミンB群
エネルギー代謝や神経の働きに関わるビタミンで、
ストレスや疲労が続くときに不足しやすい栄養素とされています。
食事が偏りがちなときの補助的な栄養補給として用いられます。 - マグネシウム
神経や筋肉の興奮を調整するミネラルで、
こわばりやこむら返り、イライラの緩和などをうたうサプリに配合されることがあります。
ただし、多量摂取で下痢などの副作用が出ることもあるため、用量には注意が必要です。 - GABA(ギャバ)・テアニンなど
リラックスをサポートする成分として、機能性表示食品やサプリに配合されることがあります。
ただし、効果の感じ方には個人差が大きいと考えられます。 - セントジョーンズワートなどのハーブ系サプリ
気分の落ち込みやストレス対応をうたって販売されることがありますが、
抗うつ薬・心臓薬・血液をサラサラにする薬など、多くの薬と飲み合わせの問題が知られています。
服用中の薬がある方は必ず医師・薬剤師に相談してください。
サプリメント利用時の注意点:
- ストレスや気分の落ち込みが長く続く場合は、サプリだけに頼らず原因の確認と医師への相談が重要です。
- 「これを飲めばストレスがなくなる」「うつ病が治る」といった誇大な宣伝には注意しましょう。
- 持病のある方・複数の薬を飲んでいる方・妊娠中/授乳中の方は、
新しいサプリを始める前に必ず主治医や薬剤師に相談してください。
当サイトの「サプリメント事典」では、ビタミンB群・マグネシウム・GABA・ハーブ類など、
ストレス対策と関連する成分についても個別に解説していますので、参考にしてください。
ストレスの対策
ストレスの対策としては常にストレスを意識して、ストレスをためない工夫をすることがポイントになります。ストレスその他のサプリメント
サプリメント選びのワンポイント・アドバイス
サプリメント以外での予防・改善
ストレスの軽減・予防には、生活リズム・睡眠・人間関係・考え方など、
複数の面から少しずつ整えていくことが大切です。完璧を目指す必要はありません。
できるところから一つずつ取り組んでいきましょう。
1)生活リズムと睡眠の見直し
- 毎日だいたい同じ時間に起きて、同じ時間に寝るよう意識して、体内時計を整える
- 寝る前のスマホ・パソコン・カフェイン・アルコールを控えめにする
- 就寝前に、軽いストレッチや深呼吸で「一日の緊張をほどく」習慣をつくる
2)「休む練習」をする
- まじめで責任感が強い人ほど、「休むこと」に罪悪感を持ってしまいがちです。
- 1日10?15分でも良いので、あえて何もしない時間・好きなことだけをする時間を作ることから始めてみましょう。
- 短い散歩・軽い運動・好きな音楽・お風呂・ガーデニング・読書など、
自分にとっての「小さな楽しみ」を意識して増やしていくことが、ストレス耐性の向上につながります。
3)体を動かしてストレスを流す
- ウォーキング・ゆっくりしたジョギング・ストレッチ・ヨガなど、
無理のない範囲で定期的に体を動かすことは、気分の安定に役立ちます。 - 激しい運動でなくても、毎日20?30分程度の散歩を続けるだけでも効果が期待できます。
4)人とのつながり・相談できる相手を持つ
- 悩みや不安をひとりで抱え込むと、ストレスは大きくなりがちです。
- 家族・友人・職場の同僚など、信頼できる人に悩みを話すだけでも、気持ちが軽くなることがあります。
- 身近に話せる人がいない場合は、医療機関・カウンセラー・自治体の相談窓口などを利用する方法もあります。
5)考え方のクセに気づく
- 「?すべき」「?でなければならない」と自分を縛る考え方は、ストレスを増やしやすくなります。
- 「できなかったこと」だけでなく、できたこと・続けられていることにも目を向けてみましょう。
- 必要に応じて、認知行動療法など専門的な心理療法を受けることも、考え方のクセを見直す助けになります。
ストレスは、完全になくすことはできませんが、
「抱え込みすぎない」「うまく付き合う」ことは、少しずつ練習していくことができます。
サプリメントはあくまで補助と位置づけ、生活習慣の調整・相談・専門的なサポートを組み合わせながら、
ご自身の心と体をいたわる時間を少しでも増やしていきましょう。
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関連情報
心的外傷後ストレス障害(PTSD)に有効な「眼球運動による脱感作と再処理治療」
心的外傷後ストレス障害(PTSD)とは
心的外傷後ストレス障害(PTSD)は、自分や他人が危うく死ぬ、あるいは重傷を負うような出来事を体験、目撃したことが心の傷となって起こります。悪夢やフラッシュバック、意欲の低下、不眠などが1か月以上続き、社会生活に支障が出るとPTSDと診断されます。
特効薬はなく、抗うつ薬などで症状を軽くしたり、カウンセリングを受けたりして癒えるのを待ちます。しかし、フラッシュバックの苦痛などに耐えきれず、自殺するケースもあります。
近年、治療法として注目されているのが、1989年に米国で生まれた眼球運動を利用した「眼球運動による脱感作と再処理治療」(EMDR)です。欧米では、すでにPTSDの有効な治療と認められ、広く行われています。
眼球運動による脱感作と再処理治療(EMDR)
医師や臨床心理士らは、患者の心理状態を見極めながら、外傷の原因となった事件や事故を振り返ってもらいます。交通事故や暴行、地震などの場面を生々しく思い出した患者は、恐怖に身を硬くしたり、呼吸が速くなったりします。
医師らは、そのタイミングで1秒に2往復程度の速さで腕を左右に振り、患者に指先を目で追ってもらいます。1セット25~30往復続けます。「どんなイメージが浮かびますか」などと尋ねながら連想を促し、60~90分の治療中に数セット~数十セット繰り返すと、恐怖が薄らいでいきます。
米国などの複数の報告では、治療を数回受けたPTSD患者の84~90%で症状が治まりました。兵庫教育大教授(臨床心理士)の市井雅哉さんは「治療開始が遅れると難航しますが、一度きりの恐怖体験なら数回の治療で克服できることが多いです」と話します。
眼球運動による脱感作と再処理治療の効果
交通事故で重傷を負った男性は、最初、猛スピードで近づく車が浮かんびましたが、眼球運動を繰り返すうちに速度が遅くなり、小さくなって消えました。猛犬に襲われた女性は、イメージが鎖につながれた犬に変わり、最後はぬいぐるみになりました。
なぜ効果があるのか、まだ解明されていませんが、市井さんは「脳がレム睡眠時のような状態になるためではないか」と話します。
眼球が小刻みに動き、夢を見るレム睡眠中は、記憶の整理や取捨選択が行われます。しかし、強い恐怖体験はすぐに処理できず、頭の片隅に生々しいイメージとして残ってしまいます。
治療は、眼球運動で脳にレム睡眠中と似た活動を起こさせ、記憶の整理を促すと考えられています。訓練を受けた医師、臨床心理士の名前や勤務先、技術レベルなどは、「日本EMDR学会」のホームページで調べられます。保険がきかないため、1回1万円前後かかることもあります。
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