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-ケロイドの治療法-

ケロイドの治療法

ケロイドとは


外傷、やけど、手術などで皮膚が傷ついた跡は、傷を修復する過程で赤く盛り上がり、かゆみが出ることがあります。通常の傷は少しずつ目立たなくなりますが、赤みなどが残る傷跡は、肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)と呼ばれます。この場合、悪化することはなく、治療の必要はありません。

これに対し、傷跡が数ヶ月以上経過しても、周囲の正常な組織に少しずつ広がり続けるのがケロイドです。強いかゆみや痛みがあるばかりでなく、赤黒くなるなど、見た目の問題も大きいです。

とくに肩や胸、下腹部など呼吸や日常動作で、皮膚を引っ張る力がかかる部位にケロイドは、できやすいです。にきびやピヤスで開けた耳たぶの穴から、こぶ状に大きくなることもあります。遺伝やアレルギーなど複合的な原因がると言われ、自然に治りません。

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ケロイドの治療法


これまで確実な治療法がなかったですが、最近は傷跡の手術と、電子線(放射線の一種)を当てる治療を組み合わせる方法が、効果を上げています。

日本医大の治療の手順は、手術でケロイドの広がりを防ぐため、傷跡を手術で大きめに深く切り取ります。皮膚の深い部位から皮下、真皮、表皮の三層を、傷が盛り上がるような形に縫い合わせる三層縫合という方法をとります。いずれの傷の部分が伸びて、平らになることを見越して、皮膚に余裕を持たせる特殊な縫い方をします。

しかし手術でケロイドを取り除いただけでは、再発の恐れがありますので、翌日から手術した部位に放射線治療器で電子線を照射します。傷を修復する働きが過剰になり、ケロイドの原因となる線維芽細胞の増殖を抑えるためです。日本医大では、再発しやすい胸や肩は4日間、耳たぶは2日間と、部位によって当てる放射線の量を変えています。電子線は皮膚表面に強い作用がありますが、内臓や骨などには達しない性質を持つため、照射による発がんの心配はないそうです。

治療後の自己管理は、患部の保護や湿布のため、厚さ数ミリのシリコン製シートを3ヶ月から半年ほど張ります。さらにアレルギーを起こす物質の作用を抑えるために、抗アレルギー薬のトラニストを内服することが多いです。

これらの治療で日本医大では、再発率は胸や肩などで3割、その他では2割以下に抑ええられ、患者の7割が治っています。治療には保険が使え、通常1週間程度の入院が必要になります。

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