月経前症候群(PMS)
生理(=月経)の前になると、イライラしたり、気分が落ち込んだり、体がむくんだり…。 こうした「心と体の不調」が周期的に出て、生理が始まると少しずつ軽くなる状態を、月経前症候群(PMS)と呼びます。 PMSは「性格の問題」ではなく、女性ホルモンの変動に心と体が敏感に反応して起こるものと考えられています。
PMSの大きな特徴は、症状が「生理前の数日?2週間ほど」に集中し、生理が始まると軽くなることです。 一方、うつ病や不安症、甲状腺の病気などでも似た症状が出ることがあります。 つらさが強い、日常生活に支障がある、気分の落ち込みが長引く場合は、自己判断せず婦人科やメンタルヘルスの専門家に相談してください。
※このページは一般的な健康情報であり、診断や治療の最終判断は医師に相談してください。
スポンサードリンク
1) 月経前症候群(PMS)とは?
PMSは、生理前になると心と体の調子が崩れやすくなる状態です。たとえば生理の前に、次のような不調が出ることがあります。
- イライラする、怒りっぽくなる
- 気分が落ち込む、涙もろい
- むくみ、胸の張り、頭痛
- 眠気、だるさ、集中できない
そして生理が始まると、これらの症状が少しずつ軽くなるのが典型的なパターンです。 症状の種類や強さは人によって大きく違い、「ちょっと気分が不安定になる程度」の人もいれば、仕事や家事がつらくなるほど重い人もいます。
大事なのは、「自分が弱いから」「気合いが足りないから」と責めないことです。 体のリズムの変化に反応して起きる不調として、正しく理解することが第一歩になります。
2) 月経前症候群(PMS)の主な症状
PMSの症状は、体の症状と心の症状が混ざって出やすいのが特徴です。 毎回同じ症状が出るとは限らず、月によって変わることもあります。
身体症状の例
- むくみ(足・顔・手など)
- 体重が増えやすい(数日で1?2kg増えることも)
- 胃の張り、便秘、下痢
- 頭痛、腰痛、関節痛
- 胸の張り、痛み
- 眠気、だるさ、疲れが取れない感じ
精神症状の例
- イライラ、怒りっぽくなる
- 気分の落ち込み、涙もろさ
- 不安感、焦り、緊張
- 集中力の低下、やる気が出ない
- 人付き合いが面倒になる
重い場合(PMDD)について一言
PMSの中には、気分の落ち込みやイライラが非常に強くなり、日常生活が成り立たなくなるタイプもあります(PMDDと呼ばれることがあります)。 もし「消えたい」「死にたい」など危険な考えが出る場合は、我慢せず、すぐに医療機関や相談先に助けを求めてください。 これは根性の問題ではなく、早めの支援が必要な状態です。
3) 月経前症候群(PMS)の原因
PMSは、ひとつの原因だけで起こるのではなく、いくつかの要因が重なって出ると考えられています。
- ホルモンバランスの変化: 排卵後?生理前の時期は、女性ホルモン(エストロゲン、プロゲステロンなど)が大きく変動します。 この変化に体が敏感に反応しやすい人では、心と体の不調として現れやすいと考えられています。
- 気分に関わる脳内物質との関係: 気分の安定に関わる「セロトニン」などの脳内物質は、ホルモンの影響を受けると考えられています。 そのため、生理前に気分が不安定になりやすい人がいると言われます。
- 生活習慣・ストレス: 睡眠不足、不規則な生活、強いストレス、ダイエットや偏食などがあると、PMSの症状が強く出ることがあります。 「いつもより疲れている月ほどつらい」という人も少なくありません。
- 体質: 家族にPMSが強い人がいる場合、自分も症状が出やすいことがあります。 ただし「遺伝だからどうにもならない」というより、体質を知ったうえで生活を工夫することで楽になる可能性があります。
4) 月経前症候群(PMS)の対策
PMSの対策は、「医療機関に相談すること」と「生活の整え方」の両方が大切です。 全部を一度にやる必要はなく、できることから少しずつでOKです。
医療機関への相談
生理前の不調で仕事・家事・育児がつらい場合は、我慢せず婦人科や女性外来などに相談しましょう。 症状や体質に合わせて、ホルモンの調整や生活指導、必要に応じた治療が提案されることがあります。 自己判断で市販薬やサプリだけに頼らず、まず相談することが安心です。
生活リズムの調整
- 生理前は「いつも以上に休む」意識で、予定を詰め込みすぎない
- 睡眠時間を確保し、寝る前のスマホやカフェインを控える
- 朝に日光を浴びるなど、体内時計を整える工夫をする
食事・運動
- 甘いもの、塩分、アルコールのとりすぎは控えめに(むくみや気分の変動に影響することがあります)
- 炭水化物だけに偏らず、たんぱく質・野菜・ビタミン・ミネラルを意識する
- ウォーキングやストレッチなど、続けやすい運動を少しずつ(気分の安定に役立つことがあります)
心のケア
- 「今はPMSの時期かも」と自分の状態をラベリングすると、気持ちが少し楽になることがあります
- 信頼できる家族やパートナーに、PMSのことを事前に伝えておくとサポートが得やすくなります
5) 月経前症候群(PMS)に関するサプリメント
サプリメントは、PMSの治療の代わりではなく、生活の整え方を支える「補助的な選択肢」です。 一部の研究では、気分の安定や睡眠の質に役立つ可能性が示された成分もありますが、サプリだけでPMSが完全に治るわけではありません。
PMSのサポートとして話題になりやすい成分の例:
- ビタミンB6、ビタミンB群
- カルシウム、マグネシウム
- 大豆イソフラボン
- GABA(ギャバ)
- トリプトファン、5-HTP
- セントジョーンズワート(※薬との飲み合わせに注意が必要)
注意点として、睡眠薬・抗不安薬・抗うつ薬・低用量ピルなどを使用中の人は、サプリの追加で影響が出ることがあります。 特にセントジョーンズワートは、薬の効き方を変える可能性があるため、自己判断で飲み始めないでください。 サプリを検討するときは、必ず主治医・薬剤師に相談しましょう。
※このページは一般的な健康情報であり、診断や治療の最終判断は医師に相談してください。
6) サプリメント以外での予防・改善
PMSを楽にするために、サプリ以上に大切なのは「生活全体の工夫」です。 自分のパターンを知り、つらい時期に備えるだけでも、負担が軽くなることがあります。
日常生活の工夫
- 生理サイクルを手帳やアプリで記録し、「いつ頃つらくなりやすいか」を見える化する
- つらい時期は予定を詰め込みすぎず、仕事や家事の量を少し減らす
- 気分転換になるリラックス法をいくつか用意する(散歩、深呼吸、音楽、読書など)
周囲の理解を得る
PMSは外から見えにくい不調です。パートナーや家族、職場の人に簡単に説明しておくと、 「わがまま」ではなく「体調の問題」と理解されやすくなります。 一人で抱え込まず、助けを借りることも大切です。
まとめ
PMSは「頑張りが足りない」せいではなく、ホルモンの変動と自律神経、生活環境が重なって起きる体のサインです。 つらいときは我慢せず、医師や専門家、家族や友人の力を借りてください。 生活リズムの調整やセルフケアを組み合わせることで、少しずつ楽になっていける可能性があります。
スポンサードリンク