サプリメント事典

-クルクミン-

   

クルクミン


ウコンとクルクミン


クルクミンは、ウコンの黄色を呈する色素成分で、ポリフェノールの一種です。ウコンが体に良いといわれるのは、このクルクミンが大きな理由になっています。

クルクミンには、肝機能を助け、免疫力を向上させる働きがあるそうです。また、細胞や遺伝子を傷つけてしまう恐れのある、体内の余分な活性酸素を消去してくれるクルクミンは、「救世主」かもしれません。

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肝臓の強い味方はクルクミン


クルクミンには、肝臓の機能を助けてアルコールの分解中に出てくるアセトアルデヒトと呼ばれる有害物質の分解を促進したり、胆汁の分泌を促進したりして、肝臓の機能を活発にする作用があると考えられています。

胆汁は肝臓で生成され、胆嚢に一時的に貯蔵されたあと、胆管を通って十二指腸に排泄される消化液です。

胆汁には、消化酵素は含まれていませんが、膵臓で生成される膵液とともに、食物を中和し、脂肪を乳化して、脂肪分解酵素であるリパーゼの働きを助け、脂肪の吸収を促進する働きがあります。このことから、体脂肪や体重を減らす効果があると言われています。

また、クルクミンには利尿効果があります。尿は腎臓で生成され、尿管を通って膀胱(ぼうこう)に一時的に貯蔵されたあと、体外に排泄される老廃物です。

腎臓機能が低下していると、余分な塩分などの老廃物が尿に排泄されず、血液中を巡ることになります。

これはむくみ、腎機能障害、膀胱炎高血圧症、高尿酸血症などの原因となります。ただし、利尿効果のある食品を大量に摂取すると脱水症になる恐れがあるので、注意が必要です。

ウコンの秘密はクルクミン


クルクミンが主によく含まれる食材は、カレーを作るときに使うターメリック(洋名)、和名では健康食品としてよく耳にするウコンに含まれています。

ウコンはショウガ科の熱帯性植物で、根茎が主に使われる部分です。ウコンは、インド大陸に紀元前1500年から1200年ごろ定着し、使用された記録があるのが最初といわれていますが、5、6世紀になってから、インド、インドネシア、その他のアジア諸国、中東の各国で、スパイス、薬草、染色に広く用いられていた記録があります。

中国で詳しく解説されたのは、15世紀になってからで、中国および日本の伝統的な薬物学、あるいは和漢薬やそれを記した書物である本草綱目が最初といわれます。

日本では本草和名(918年)に始めて鬱金(ウコン)の名前が出てきますが、江戸時代の図説百科事典である和漢三歳図会(1713年)には、和名としてのウコンが、始めて記載されています。

健康に悪いとされている活性酸素ですが、活性酸素は体にとって「全く不要の成分」でもありません。

体内に侵入してきた体に有害な細菌やウィルスを殺したりする役目があり、体にとって必要がある成分です。ですが、増えすぎてしまった活性酸素は細胞や遺伝子をも傷つけてしまい、体を酸化させ、老化させてゆきます。遺伝子に傷がつけばガンになる原因にもなってしまいます。ですが、

クルクミンで活性酸素退治

クルクミンには活性酸素を除去する働きがあり、脂質の過酸化、コレステロールの酸化などを抑制して動脈硬化を予防することができると報告されています。

この結果、血中コレステロールを減少させて、血液をサラサラにする効果を期待することができます。また、その有害物質が肌に溜まってメラノサイトを刺激するためメラニン組織が活性化し、肌のシミの原因になるといわれています。肝臓を元気にするウコンは美肌・美白にも効果的なのです。

ウコンの摂取方法


クルクミンはウコン特有の成分です。手軽にクルクミンを摂取するのであれば、ウコン粒やウコン茶などが便利です。

通常食で摂取するのであれば、ウコン粉末(ターメリック)や生ウコンが便利です。ウコンは自然から作られたものなので、副作用はほとんどないとされており、一日の摂取量、目安量は特に定められていませんが、1日3~5gが適量と言われています。ですが、人によってはアレルギー症状や過敏症などが出ることがあります。

生ウコンの場合

生ウコンは、ショウガのように皮をむいてすりおろして使います。皮つきのままであれば常温で約1~2週間、すりおろした状態であれば冷蔵庫で約1ヶ月、冷凍庫で約半年保存がききます。

生ウコンを乾燥させるなら、スライスしてから、完全に乾燥するまで日陰で干してください。できた乾燥ウコンは、ミルサーやフードプロセッサーなどを使って粉末状にして使います。密封容器に入れて冷蔵庫で約 1 年間は保存がきくでしょう。

調味料として使った場合

クルクミンを効率よく腸管に吸収させるには、油を使って調理したり、大豆や卵などに含まれるレシチンと一緒に摂取したりするとよいと言われています。

カレーはもちろんゴーヤーチャンプルーなどの野菜炒め、チャーハン、ドリア、シチュー、味噌汁などに入れて調理します。毎日クルクミンを摂取するなら、豆乳に混ぜて飲むのがおすすめです。

クルクミンは乳酸菌やビフィズス菌とも相性がよいと言われているので、大豆食品であるきな粉とウコンをヨーグルトに一緒に混ぜて食べるのもおすすめです

サプリメントの場合

クルクミン並びにクルクミノイドのサプリメントとしては、健康茶タイプ、粉末 ( 顆粒 ) タイプ、カプセルタイプ、タブレットタイプ、ドリンクタイプが市販されています。

サプリメントを選ぶときは、原料となるウコンの種類や産地を確認しましょう。2~3ヶ月程度は継続して摂取しないと、クルクミンの効果を得ることはできないでしょう。ですから、味、形状、価格などをきちんと考慮しましょう。


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摂取の時の注意


クルクミンは、摂り過ぎると、肝臓に負担をかけ肝臓の機能を低下させてしまいます。肝硬変の患者がウコンを摂り、症状が悪化した可能性が指摘されています。

また、正常な人でも過剰に摂ると肝機能に異常をきたす危険があります。

副作用がなく効果を発揮するといわれていても、あくまで正しい使い方をした場合です。肝臓の他にも、内臓に何らかの疾患のある方は、まず医師に相談してから服用しましょう。

妊娠している方や授乳中の方もウコンを摂取する前に必ず医師に相談してください。


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