複雑骨折の脚延長術「イリザロフ法」
イリザロフ法とは
イリザロフ法は、ソ連(当時)の整形外科医イリザロフが開発した、
骨の延長や変形矯正に用いられる骨延長術・治療法です。
リング状の外固定器と細いワイヤーを使う独特の構造が特徴です。
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主な適応
- 交通事故などによる複雑骨折・骨欠損
- 骨がずれてくっついてしまった変形治癒
- 先天的な脚長差・成長障害などによる脚の長さの不一致
治療の仕組み
イリザロフ法では、
- 骨を一度意図的に切り(骨切り)、リング状の外固定器とワイヤーで安定させる
- 数日後から、1日にわずかずつネジを回して骨の間隔を広げていく(骨延長)
- 骨が伸びる隙間には、新しい骨(仮骨)がゆっくりと形成される
という「骨の再生力を利用した治療」が行われます。
特徴と利点
- 失われた骨の長さを自分の骨で再生できる可能性がある。
- 延長と同時に、軸のズレや回旋の変形も少しずつ矯正できる。
- 外固定器の構造により、治療途中でもある程度の荷重・歩行練習が可能なことが多い。
負担と注意点
- 治療期間が長く、数か月?1年以上に及ぶこともある。
- 毎日ネジを回すなど、患者さんや家族の協力・根気が必要。
- ピンの刺入部が感染しやすく、ピンサイトの清潔管理が重要。
- 関節の拘縮(動きが悪くなる)を防ぐため、リハビリテーションが欠かせない。
この記事の位置づけ
このページは、複雑骨折や脚長差の治療に用いられるイリザロフ法の概要を紹介したものです。
高度で長期にわたる治療となるため、適応の判断や治療計画は専門施設で慎重に行われます。
治療を受ける際には、期間・労力・リスクと得られるメリットを十分に理解し、
医療チーム・家族と相談しながら進めていくことが大切です。
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関係医療機関
帝京大病院整形外科
金沢大病院整形外科
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