関節痛 人工股関節の極小侵襲(しんしゅう)手術
極小侵襲手術(MIS-THA)とは
人工股関節置換術のうち、皮膚の切開をできるだけ小さくし、筋肉や腱を温存しながら行う方法を、
「極小侵襲手術(MIS:Minimally Invasive Surgery)」と呼びます。
従来は15?20cm程度の切開が一般的でしたが、MISでは7?10cm程度の小さな切開で手術を行うことを目指します。
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MISによる人工股関節手術の特徴
- 筋肉や腱へのダメージを少なくするため、疼痛の軽減が期待できる
- 出血量が少なく、輸血が不要なケースが増える
- 術後の回復が早く、早期離床・早期リハビリ開始につながる
実際の臨床研究でも、前方アプローチのMIS-THAなどでは、
仕事や運転への復帰が従来法より早かったという報告があります。
注意したいポイント
- 切開が小さいほど良いわけではなく、安全に確実な手術ができる範囲の「適度な小ささ」が重要
- 骨や関節の変形が強い場合、肥満や筋肉量が多い場合など、
MISが難しい症例ではむしろ従来の切開の方が安全なこともある - 手術の質は、切開の長さだけでなく、術者の経験・チーム体制・ナビゲーションの有無などにも大きく左右される
術後の回復とリハビリ
MIS-THAでは、術後の痛みが少ない分、早く歩き始められるケースが多くなります。
ただし、「楽だから」といって油断すると、
- 脱臼につながる姿勢や動き
- 転倒による骨折
のリスクがあります。術後しばらくは、
- 看護師や理学療法士から教わった安全な立ち上がり方・歩き方
- 脱臼を避けるための動かしてよい角度の範囲
を守りながら、少しずつ活動量を増やしていくことが大切です。
この記事の位置づけ
このページは、人工股関節手術の中でも極小侵襲手術(MIS-THA)の考え方と特徴をまとめたものです。
MISが自分に合うかどうかは、
- 股関節の変形の程度
- 骨質・体格
- 主治医の得意とするアプローチ
などによって異なります。
「傷を小さくすること」だけにとらわれず、安全性と長期成績を含めた全体のバランスを、医師と一緒に検討してください。
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関係医療機関
湘南鎌倉人工関節センター
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