低GI食品の効果効能
低GI食品とは
低GI食品とは、糖分の吸収をおだやかにして、肥満や糖尿病の改善や予防に効果がある食品のことです。
人は食事をすると、腸から糖分が吸収されて、血糖値が上がりますが、食品の種類によって、血糖値の上がるスピードがちがいます。この血糖値の上がるスピードを数値化したものが、グリセミックインデックス(GI=グリセミック指数)といいます。
このグリセミックインデックス(GI)の数値が低い食品は、血糖値の上がるスピードが遅く、「低GI食品」とよばれています。この逆で数値が高い物が、上がるスピードが早く「高GI食品」と呼び、中間の食品は「中GI食品」になります。
各GI値は以下のようになります。
低GI食品 GI値55以下
中GI食品 GI値56~69
高GI食品 GI値70以上
低GI食品の代表的なものは、海藻類(GI値20以下)や野菜(30以下)、大豆(30)などで、高GI食品には精製された加工食品が多く、白米(85)そうめん(80)、フライドポテト(85)などがあります。
低GI食品がすぐに消化されないのは、未加工食品のため食物繊維などの「不純物」を多く含み、この「不純物」によって消化酵素による高速分解から守られるためです。
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低GI食品の肥満への効果
先ほど説明したように、人は食事を摂ると血糖値が上がりますが、膵臓(すいぞう)からホルモンのインスリンが分泌されて、血糖値を下げてくれます。このインスリンは血液中の糖類を、グリコーゲンや脂肪に変えて肝臓に蓄積させ、筋肉に吸収させて、血糖値を下げるのです。
インスリンによって筋肉に吸収させた脂肪が、肥満の原因である体脂肪なのです。つまりインスリンは「肥満ホルモン」とも言えるのです。このためインスリンのコントロールが、重要になってくるのです。
白米などの高GI食品ですと血糖値が急激に上昇しますので、インスリンが過剰に大量に分泌されます。このため脂肪が大量に体に蓄えられていき、肥満になっていくのです。そのうえ過剰なインスリンによって、血糖値が下がりすぎて、「低血糖」の状態なります。
人は血糖値が上がっているときは、満腹感を感じ、下がっている「低血糖」の時は空腹を感じるのです。このため高GI食品を食べた1~2時間後には、もう「空腹感」を感じてしまい、また食べてしまうのです。
このように高GI食品を食べると血糖値が急上昇して、インスリンが大量分泌され、余分なカロリーは脂肪として蓄積されていき、肥満の原因となります。
低GI食品はこの逆で、血糖値の上昇がおだやかなため、インスリンの分泌が適正量に抑えられ、血糖値の急降下もないので「空腹感」も感じず、肥満を防いでくれます。
低GI食品の糖尿病への効果
低GI食品は糖の吸収がおだやかなため、インスリンがあまり効かなかつたり、分泌量が少ない、糖尿病Ⅱ型の方の食事療法として使われている食品です。
血糖値の上昇がゆるやかなため、インスリイの分泌も適正な量しか分泌されないため、膵臓(すいぞう)への負担も軽減されますので、糖尿病の予防にもなります。
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食品のGI値
低GI食品(GI値55以下)
食品名 | GI値 | 食品名 | GI値 |
海藻類 | 20以下 | オレンジジュース | 46 |
野菜・キノコ類 | 30以下 | 肉・魚介類 | 55 |
大豆 | 30 | パスタ(全粒粉) | 55 |
果糖 | 23 | 玄米 | 55 |
プレーンヨーグルト | 25 | ライ麦パン | 55 |
牛乳 | 30 | そば | 54 |
バター | 30 | アイスクリーム | 50 |
レンズ豆 | 30 | キウイ | 52 |
卵 | 30 | バナナ | 53 |
リンゴ | 38 | サツマイモ | 54 |
ブドウ | 46 | マンゴー | 55 |
中GI食品(GI値56~69)
食品名 | GI値 | 食品名 | GI値 |
レーズン | 57 | 砂糖(ショ糖) | 65 |
パスタ | 65 | マスクメロン | 65 |
パイナップル | 66 | パン(全粒粉) | 69 |
高GI食品(GI値70以上)
食品名 | GI値 | 食品名 | GI値 |
精製白パン | 70 | プェッツェル | 81 |
白米 | 85 | コーンフレーク | 84 |
ベーグル | 72 | もち | 85 |
スイカ | 72 | うどん | 85 |
シリアル(オート麦) | 74 | ハチミツ | 75 |
ドーナッツ | 86 | マッシュドポテト | 90 |
シリアル(小麦) | 76 | ベークドポテト | 95 |
フライドポテト | 85 | マツメヤシの実 | 103 |
そうめん | 80 | 麦芽糖 | 105 |
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