サプリメント事典

-アトピー性皮膚炎-

心臓病・脳卒中・動脈硬化とサプリメント(総論)

このページの目的

このページは、 「心臓病(虚血性心疾患)」「脳卒中(脳血管障害)」「動脈硬化」 という3つの病気について、

  • それぞれがどのようにつながっているか
  • 共通する原因(危険因子)は何か
  • 生活習慣とサプリメントの「役割分担」はどう考えたらよいか

をまとめて解説する「総論ページ」です。

個別の病気ごとの詳しい説明やサプリメントの一覧は、次のページで紹介しています。


3つの病気は「同じ原因」から起こりやすい

心臓病(虚血性心疾患)、脳卒中、動脈硬化は、別々の病名に見えますが、 根っこには共通する原因があります。

動脈硬化が土台になる

  • 動脈硬化:血管の内側にコレステロールなどがたまり、血管の壁が厚く・硬くなる状態
  • 心臓病(虚血性心疾患)
    心臓の血管(冠動脈)が動脈硬化で細くなり、
    ・一時的に血流が足りなくなる → 狭心症
    ・血管が完全に詰まる → 心筋梗塞
  • 脳卒中(脳血管障害)
    ・脳の血管が詰まる → 脳梗塞
    ・脳の血管が破れる → 脳出血・くも膜下出血

つまり、 「動脈硬化」+「血栓(血のかたまり)」+「血圧」 の問題が、心臓と脳のどちらで表に出るか、という違いです。


共通する危険因子(リスク要因)

3つの病気に共通して、次のような要因が動脈硬化や血栓を進めることが知られています。

  • 高血圧
  • 脂質異常症(LDLコレステロール・中性脂肪が高い)
  • 糖尿病・メタボリックシンドローム
  • 喫煙(タバコ)
  • 肥満(特に内臓脂肪型)
  • 運動不足
  • 過度の飲酒
  • ストレス、睡眠不足
  • 家族歴(親や兄弟に心筋梗塞・脳梗塞になった人がいる)

これらの「危険因子」をどう減らしていくかが、心臓・脳・血管の病気をまとめてケアする上で、もっとも重要なポイントです。


まず優先すべき4つの柱(サプリの前に)

サプリメントの話に入る前に、心臓や脳の病気の予防・再発予防で 最優先とされているのは次の4つです。

  1. 禁煙
    タバコは、血管の傷つき・動脈硬化・血栓を強く進めます。
    「心臓・脳・血管」の病気では、禁煙は最重要の対策のひとつです。
  2. 血圧・コレステロール・血糖のコントロール
    高血圧や脂質異常症、糖尿病がある場合、医師の指示に従って、 薬と生活習慣の両方でコントロールすることが基本になります。
  3. 体重管理と運動
    ウォーキングなどの有酸素運動を中心に、「できる範囲」で体を動かすことが、 血圧・血糖・脂質・体重のすべてに良い影響を与えます。
  4. 食事の見直し(塩分・脂質・糖質のバランス)
    ・塩分を控えめにする(目安:1日6g未満を目標に近づける)
    ・動物性脂肪を控え、魚・大豆・野菜・海藻・きのこを増やす
    ・甘い飲み物・お菓子・アルコールを見直す

これらの土台が整ってこそ、サプリメントの「少しだけプラスの効果」が意味を持ちます。
逆に言えば、これらが全く手つかずのままサプリだけ増やしても、効果は限定的です。


サプリメントの「位置づけ」

心臓病・脳卒中・動脈硬化に関連して、次のようなサプリや栄養素がよく話題になります。

  • EPA(IPA)・DHA、シソ・エゴマ油 などのオメガ3脂肪酸
  • イチョウ葉、ニンニク、田七人参 などの血流サポート系
  • ビタミンC・ビタミンE・レスベラトロール・OPC・グレープシードエキス など抗酸化系
  • 葉酸・ビタミンB6・ビタミンB12 など、ホモシステインに関係するビタミン
  • レシチン、オリーブ葉、紅麹、ナイアシン など脂質・コレステロール対策系
  • 納豆菌 など血栓(血のかたまり)対策として話題になるもの

こうしたサプリメントは、

  • 動脈硬化の進行をわずかに抑える可能性
  • 血液や血管の状態を少しだけ良い方向にサポートする可能性

が研究されているものの、

  • 単独で心筋梗塞や脳卒中の発症・再発を防げる「特効薬」ではない
  • 医師から処方された薬の代わりにはならない

と考えるのが現実的です。

このサイトでは、各サプリについて

  • 期待できる可能性(研究で示された範囲)
  • まだはっきりしていない点
  • 副作用・注意点

をまとめた「サプリメント事典」のページを別に用意し、 症状別ページからリンクする形にしています。


よく使われるサプリのグループと役割(一覧)

グループ 代表的なサプリ・栄養素 期待される方向性(イメージ)
血液サラサラ系 EPA(IPA)・DHA、納豆菌、ニンニク など 血小板の固まりやすさを抑え、血栓(血のかたまり)ができにくい方向に働く可能性
血管を守る抗酸化系 ビタミンC、ビタミンE、レスベラトロール、OPC、グレープシードエキス など 血管の内側やLDLコレステロールの酸化を抑え、動脈硬化の進み方をゆるやかにする可能性
ホモシステイン関連 葉酸、ビタミンB6、ビタミンB12 など ホモシステインというアミノ酸の値を下げ、血管への負担を減らす方向に働く可能性
脂質・コレステロール系 レシチン、ナイアシン、オリーブ葉、紅麹、シソ・エゴマ など LDLコレステロールや中性脂肪を調整し、動脈硬化の土台を軽くする可能性
血流・末梢循環サポート系 イチョウ葉、高麗人参、田七人参、コレウス・フォルスコリ など 血管の拡張や血流の改善を通じて、心臓・脳・末梢の循環をサポートする可能性

※ それぞれのサプリの詳しい内容は、サプリメント事典の個別ページで解説しています。
(例:EPA・DHAのページレスベラトロールのページ など)


サプリを試す前に必ず確認してほしいこと

  1. 現在飲んでいる薬との「飲み合わせ」
    抗血小板薬(アスピリンなど)、抗凝固薬(ワルファリン、DOAC)、降圧薬、脂質異常症の薬などと 相互作用が起こる可能性があります。
    必ず主治医や薬剤師に「○○というサプリを飲んでもよいか」と相談してください。
  2. 病院の治療や薬を自分の判断でやめない
    「サプリを始めたから薬はいらない」「血圧が下がった気がするから薬を中止する」といった自己判断は、 心筋梗塞や脳卒中のリスクを高めてしまいます。
  3. 体調の変化があれば、すぐに中止して受診
    発疹、かゆみ、息切れ、動悸、めまい、出血しやすくなる、肝機能の異常(強いだるさ、黄疸など)を感じた場合は、 サプリを中止して医療機関を受診してください。

こんな症状があれば、サプリより先に救急・受診を

次のような症状は、心筋梗塞や脳卒中などの緊急事態のサインのことがあります。

  • 胸の痛み・締めつけ・圧迫感が数分以上続く、冷や汗が出る
  • 突然の激しい頭痛、ろれつが回らない、片側の手足が動きにくい・しびれる
  • 急に目が見えにくくなる、視野の一部が欠ける
  • ふらつき、意識がもうろうとする、倒れてしまった

こうした症状がある場合は、サプリメントで様子を見るのではなく、 救急車を呼ぶ・すぐに医療機関を受診することが重要です。


このページのまとめ

  • 心臓病(虚血性心疾患)・脳卒中・動脈硬化は、「動脈硬化・血栓・血圧」の問題でつながる病気です。
  • 禁煙、血圧・脂質・血糖のコントロール、体重・運動・食事の見直しが、予防と再発予防の基本です。
  • サプリメントは、あくまで生活習慣と医師による治療の補助という位置づけで考えることが大切です。
  • 薬との飲み合わせや持病によっては、サプリが適さない場合もあるため、必ず主治医・薬剤師に相談してください。

個別の病気ごとのポイントやサプリメント一覧は、次のページで詳しく解説しています。

参考文献・参考サイト

  • 心血管疾患・脳卒中の予防に関するガイドライン・総説
  • 動脈硬化と生活習慣・栄養との関係をまとめた専門書・レビュー
  • 各サプリメントの心血管リスクに対する影響を検討した臨床試験・メタ解析

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