がんペプチドワクチン療法(免疫細胞療法)
がんペプチドワクチンとは
がんペプチドワクチン療法とは、がん細胞の表面に出ている特徴的なタンパク質(抗原)の一部を 「ペプチド(短いアミノ酸配列)」として合成し、 それを投与することで、がんだけをねらう免疫反応を強めようとする治療です。
ペプチドワクチンを投与すると、免疫細胞(特にキラーT細胞)がそのペプチドを学習し、 同じ抗原を持つがん細胞を攻撃しやすくなることが期待されます。
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どのようなペプチドが使われるか
- がん胎児性抗原・WT1など、複数のがんで高く発現する抗原をもとにしたペプチド
- 患者さんごとの遺伝子変異(ネオアンチゲン)にもとづいてオーダーメイドで作る「個別化ペプチドワクチン」
近年は、mRNA ワクチン技術の発展もあり、 個別化がんワクチン(ネオアンチゲンワクチン)の臨床試験が世界各国で進んでいます。
治療の位置づけ
現在、がんペプチドワクチン療法は、
- 多くの場合臨床試験(治験)の一環として行われている
- 標準治療(手術・放射線・抗がん剤・分子標的薬・免疫チェックポイント阻害薬)で コントロールしきれないがんに対する追加治療・再発予防として検討される
という位置づけです。 現時点では、「効果が確立した標準治療」として広く保険適用されているペプチドワクチンはごく限られています。
免疫チェックポイント阻害薬との組み合わせ
最近の研究では、
- ペプチドワクチンで標的となるT細胞を増やし、
- 免疫チェックポイント阻害薬(PD-1/PD-L1阻害薬など)でブレーキを外す
という併用療法が注目されています。 これにより、より強く・長く続く抗腫瘍免疫を引き出せる可能性があると報告されています。
自由診療で行われているペプチドワクチン療法について
日本を含め、一部の医療機関では自由診療(自費診療)としてがんワクチン・免疫細胞療法が提供されている場合があります。 しかし、
- どのくらいの効果が見込めるか
- 副作用や長期的な安全性がどこまで分かっているか
- 費用に見合うメリットがあるか
については施設ごとの差が大きく、科学的な裏付け(臨床試験の結果)をよく確認することが大切です。
この記事の位置づけ
このページは、がんペプチドワクチン療法(免疫細胞療法)の考え方と現在の位置づけをまとめたものです。
具体的な治療を検討する場合は、
- 現在行われている臨床試験の有無
- 標準治療との組み合わせ方
- 費用と通院の負担
を主治医とよく相談し、可能であれば公的な情報源(がん情報サービス・大学病院の治験案内など)も確認して判断してください。
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関係医療機関
東大医科学研究所 (℡03-3443-8111)
札幌医大 (℡011-611-2111 内線2691)
久留米大 (℡0942-31-7975)
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