「乳がん内視鏡手術」による乳房の温存
乳房温存手術と見た目の問題
乳がん治療では、がんの部分だけを切除して乳房を残す乳房温存手術が広く行われています。
しかし、従来の方法では、
- 傷が乳房の正面に大きく残る
- 乳房の変形や左右差が目立つ
といった外見上の問題が気になる方も少なくありませんでした。
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乳がんの内視鏡手術とは
乳がんの内視鏡手術は、脇の下(腋窩)や乳輪の周囲など、目立ちにくい場所に小さな切開を置き、内視鏡で中を見ながら乳腺を切除する方法です。
特徴として、
- 乳房の正面に大きな傷を作らない
- 乳輪・乳頭やバストラインをできるだけ保つ
- 乳房温存手術に伴う美容面の満足度を高める
ことが期待されています。
適応となる乳がん
施設や術式によって異なりますが、一般的には次のような条件が目安です。
- 比較的早期の乳がん(一定の大きさ以下)
- 広がりが限局しており、温存手術の適応がある
- 乳頭直下や皮膚直下など、内視鏡での切除が技術的に可能な位置
内視鏡手術だからといって、がんの広がりの条件が緩くなるわけではありません。
あくまで「温存手術が可能な症例の中で、傷跡や乳房の形をよりきれいに保つための工夫」です。
安全性とがんの治療効果
内視鏡補助下の乳房温存手術は、
- 適切な切除範囲を確保できること
- 断端(切り口)にがんが残っていないこと
が大前提です。
日本やアジアで行われた報告では、局所再発率や生存率は従来の乳房温存手術と同程度とされ、
一方で傷跡の目立ちにくさ・整容性の満足度が高いという結果が多く報告されています。
内視鏡手術に向く人・向かない人
- 向く可能性がある例
- 乳房をできるだけ温存したい若年の方
- 仕事や日常生活で見た目が気になる方
- がんの大きさ・場所が内視鏡手術に適している方
- 向きにくい例
- 腫瘍が大きい、または広い範囲に広がっている
- 皮膚や胸筋への明らかな浸潤がある
- 過去の手術・放射線治療で癒着が強い
この記事の位置づけ
このページは、「乳がん内視鏡手術による乳房温存」の考え方と特徴を説明したものです。
実際に内視鏡手術が可能かどうかは、
- がんの性質(サブタイプ)・大きさ・位置
- 乳房の大きさや形
- 病院や術者の経験
によって大きく異なります。
希望される場合は、乳腺外科医と「がんの治療効果」と「整容性」の両面から、最適な手術方法を相談してください。
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