腎臓がんの分子標的薬
腎臓がんと分子標的薬の位置づけ
腎細胞がん(腎臓がん)は、血管が豊富で、血管新生因子(VEGF)などが強く働くタイプのがんです。
この性質を利用して、がんの増殖シグナルや血管新生を狙い撃ちにする薬が「分子標的薬」です。
かつては分子標的薬単剤が標準治療でしたが、現在は免疫チェックポイント阻害薬との併用レジメンが進行・転移性腎細胞がんの第一選択となることが多く、
分子標的薬は「併用」あるいは「次のラインの治療」として使われることが増えています。
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代表的な分子標的薬の種類
1)VEGFRチロシンキナーゼ阻害薬(VEGFR-TKI)
血管新生に関わるVEGF受容体の働きを抑える薬です。代表的なものとして、
- スニチニブ
- パゾパニブ
- アキシチニブ
- カボザンチニブ
- レンバチニブ など
これらはがんの血流を減らし、増殖を抑えることを目的に使われます。
2)mTOR阻害薬
がん細胞の増殖や代謝を司るmTORというタンパク質の働きを抑える薬です。
- エベロリムス
- テムシロリムス
VEGFR-TKIで効果が乏しくなった場合の後発治療(セカンドライン以降)として用いられることがあります。
分子標的薬+免疫治療の組み合わせ
近年は、
- ニボルマブ+カボザンチニブ
- ペンブロリズマブ+アキシチニブ など
免疫チェックポイント阻害薬とVEGFR-TKIの併用療法が多くの臨床試験で有効性を示し、
進行腎細胞がんの標準治療として広く使われています。
主な副作用
- 高血圧
- 手足症候群(手足の皮膚の赤み・ひび割れ・痛み)
- 口内炎、下痢、食欲低下
- タンパク尿、甲状腺機能異常 など
多くは減量や休薬でコントロール可能ですが、
高血圧や腎機能障害が強い場合には慎重な管理が必要です。
この記事の位置づけ
このページは、腎臓がんに対する分子標的薬の役割と種類を整理したものです。
実際にどの薬をどの順番で使うかは、
- がんの進行度とリスク分類
- 年齢・腎機能・心血管疾患などの合併症
- すでに受けた治療(手術・免疫療法など)
によって大きく変わります。治療方針は、必ず泌尿器科・腫瘍内科の専門医と相談して決めましょう。
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