サプリメント事典

-進行性大腸がんの分子標的薬アバスチン -

進行性大腸がんの分子標的薬アバスチン

アバスチンとは

アバスチン(一般名:ベバシズマブ)は、血管新生を抑える分子標的薬です。
がん細胞が増殖するには新しい血管が必要ですが、アバスチンはその血管を作る信号であるVEGF(血管内皮増殖因子)を標的とし、
がんに栄養を送る血管を抑えることで、腫瘍の進行を遅らせることをねらいます。


スポンサードリンク


どのような場合に使われるか

アバスチンは、手術で治しきれない進行・再発大腸がん(転移を含む)に対して、
FOLFOX・FOLFIRI・CAPOXなどの抗がん剤レジメンに上乗せする形で使われることが多い薬です。

  • 初回治療(一次治療)で、オキサリプラチン系・イリノテカン系化学療法+アバスチン
  • 治療抵抗性になった後期の段階で、トリフルリジン・チピラシル(FTD/TPI)+アバスチンなどの組み合わせも有効性が示されています。

効果の概要

複数の大規模臨床試験で、アバスチンを化学療法に追加することで、

  • 無増悪生存期間(病気が悪化せずに過ごせる期間)の延長
  • 一部の試験では全生存期間の延長

が報告されています。 ただし、すべての患者さんに劇的な効果が出るわけではなく、他の分子標的薬(抗EGFR抗体など)との比較・使い分けも重要です。

主な副作用

  • 高血圧
  • たんぱく尿(腎機能障害)
  • 出血・血栓(消化管出血、動脈血栓症などのリスク)
  • 創傷治癒の遅延:手術前後のタイミングに注意が必要
  • まれに消化管穿孔などの重篤な合併症

そのため、血圧・尿検査・全身状態を定期的にチェックしながら使用します。

他の分子標的薬との関係

進行・再発大腸がんでは、腫瘍の遺伝子型(RAS変異の有無・BRAF変異・MSIなど)に応じて、

  • 抗EGFR抗体薬(セツキシマブ、パニツムマブ)+化学療法
  • 免疫チェックポイント阻害薬(MSI-Highなどの一部症例)

といった他の選択肢もあります。 アバスチンを含め、どの薬をどの順番で使うかは、がんの性質・年齢・合併症などを総合的に考えて決めます。

この記事の位置づけ

このページは、進行性大腸がんにおける分子標的薬アバスチン(ベバシズマブ)の位置づけを分かりやすく整理したものです。
実際の治療選択は、腫瘍の遺伝子検査結果や全身状態も踏まえ、消化器内科・外科・腫瘍内科と十分に相談して決めることが大切です。

関係医療機関

がん研有明病院

関連サイト

国立がんセンターがん情報センター



スポンサードリンク


↑ ページトップ