がんの凍結療法
凍結療法とは
凍結療法(クリオアブレーション、凍結凝固療法)は、
非常に低い温度(?40℃以下)で腫瘍を凍らせて壊死させる治療法です。
最近では、超音波やCTなどの画像ガイド下で、細い針を腫瘍に刺して行う 経皮的凍結療法が広く行われるようになりました。
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どのようながんが対象になるか
施設によって適応は異なりますが、一般的には次のような腫瘍で検討されます。
- 小さな腎がん・肝がん・肺がんの一部
- 骨・軟部腫瘍(転移性骨腫瘍や軟部腫瘍など)の疼痛緩和
- 皮膚・子宮頸部などの一部の前がん病変
手術が難しい高齢者や、他の治療で再発した腫瘍に対して検討されることもあります。
治療のしくみ
- 画像検査で腫瘍の位置と大きさを確認する
- 局所麻酔や全身麻酔のもとで、細い金属針(凍結プローブ)を腫瘍に挿入する
- プローブの先端からガスを循環させ、周囲の組織を急速に冷却して「氷球」と呼ばれる凍結範囲を作る
- 凍結と融解を1回?数回繰り返して、腫瘍細胞を壊死させる
凍った範囲は画像で確認できるため、狙った範囲にどこまで治療できているかをリアルタイムに把握しやすいのも特徴です。
メリット
- 皮膚を大きく切らない低侵襲な治療で、回復が早い
- 高齢者や持病がある人でも、状態によっては治療候補になりやすい
- 周囲の正常組織へのダメージを比較的抑えやすい
- 一部の腫瘍では、手術に匹敵する局所制御が得られたとする報告もある
デメリット・限界
- 腫瘍が大きすぎる・数が多すぎる場合には不向き
- 血管や胆管・神経など、重要構造に近い場合は慎重な計画が必要
- 治療後もしばらく画像で経過観察し、再発や残存がないか確認する必要がある
- 行える施設・医師が限られている
この記事の位置づけ
このページは、「がんの凍結療法(クリオアブレーション)」を、
手術・放射線・抗がん剤などの治療に加わるもう一つの選択肢として紹介するものです。
どの治療法が最も適しているかは、がんの種類・場所・大きさ・全身状態などで大きく異なりますので、
主治医やインターベンショナルラジオロジー専門医とよく相談してください。
東京慈恵医大柏病院
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