舌がん治療の「小線源組織内照射」
舌がんと治療のポイント
舌がん(舌扁平上皮がん)は、口の中でも比較的多いがんで、早期に発見できれば治る可能性が高い一方、
「話す・食べる」といった機能や舌の形・動きをどれだけ保てるかが治療の重要なポイントになります。
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小線源組織内照射とは
小線源組織内照射(舌がんの組織内ブラキセラピー)は、
舌のがんの部分に細い針やチューブを通して放射線源(小線源)を直接挿入し、内側から集中的に照射する治療です。
- 口の中から、あるいは舌の側面から針を通して、小線源を数日間留置する方法(LDR/HDR など)
- 一定期間照射した後、小線源をすべて抜き取る
という流れで行われます。
早期舌がんにおける位置づけ
ステージI?IIの早期舌がんでは、
- 舌部分切除などの手術
- 小線源組織内照射
がいずれも高い局所制御率(5年局所制御率 75?90%程度)が報告されており、
とくに組織内照射は、
- 舌の形や動きを比較的よく保てる
- 口の中の広い切除が不要なことが多い
といった点で機能温存に優れた治療とされています。
メリットとデメリット
メリット
- 舌の切除範囲を小さくでき、発音や嚥下機能が保たれやすい
- 照射範囲が限局しているため、周囲の正常組織への影響を抑えられる
- 全身麻酔の大きな手術を避けられる場合がある
デメリット・注意点
- 数日間、小線源を入れた状態で安静が必要(飲食・会話などに制限が出る)
- 口内炎・潰瘍・味覚異常などの粘膜障害が一時的に強く出ることがある
- まれに骨壊死(下顎骨など)のリスクがあり、歯科管理が重要
どのような症例に向いているか
一般的には、
- 舌の前方?側縁にある早期の舌がん(T1?T2)
- 大きさ・深さが組織内照射で十分カバーできる範囲
- 歯列や開口が治療に支障がない
といった条件を満たす場合に検討されます。
この記事の位置づけ
このページは、舌がんに対する小線源組織内照射(組織内ブラキセラピー)の特徴をまとめたものです。
実際に手術とどちらが向いているかは、
- がんの大きさや深さ
- 舌の位置・口腔内の状態
- 患者さんの年齢・全身状態
によって変わります。頭頸部外科・放射線治療科の医師と、機能温存とがん制御のバランスをよく相談して決めてください。
関係医療機関東京医科歯科大放射線科
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