肝臓がんのラジオ波治療(ラジオ波焼灼療法:RFA)
ラジオ波治療とは
ラジオ波焼灼療法(Radiofrequency Ablation:RFA)は、細い電極針を肝臓の腫瘍に刺し、先端からラジオ波を流して「焼いて壊す」治療です。
開腹手術ではなく、
- 超音波やCTで位置を確認しながら皮膚から針を刺す「経皮的RFA」
- 腹腔鏡や開腹手術と組み合わせる方法
などがありますが、日本では経皮的RFAが広く行われています。
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どんな肝臓がんが対象か
一般的には、次のような条件の早期の肝細胞がんがRFAの主な対象です。
- 腫瘍の大きさがおおむね3cm以下
- 個数が3個以下
- 肝機能(Child-Pugh分類など)が比較的保たれている
- 腫瘍の位置が太い血管や胆管から離れていて、十分な「焼きしろ」がとれる
手術(肝切除)が難しい、あるいは肝機能の理由で切除範囲が限られる場合に、根治を目指しうる治療のひとつとして選択されます。
治療の流れ
- 画像検査(エコー・CT・MRIなど)で腫瘍の位置・数・周囲の構造を確認
- 局所麻酔+静脈麻酔(場合により全身麻酔)で痛みを軽くして実施
- 皮膚から電極針を刺し、腫瘍を中心に十分な範囲を高温で焼灼
- 治療後は数時間?1日程度の安静・経過観察
- 数週間?数か月後にCTやMRIで「焼き残し」や再発がないか確認
効果と長期成績
条件のよい早期肝細胞がんでは、
- 手術に近い局所制御率
- 5年生存率が50?70%前後
といった報告があり、肝移植・肝切除と並ぶ「根治を目指す治療法」のひとつとされています。
ただし、肝臓全体としては再発しやすい病気であるため、
- 定期的な画像検査によるフォロー
- 必要に応じてRFAの再施行や、他の治療(肝切除・TACE・分子標的薬など)との組み合わせ
が重要になります。
合併症と注意点
- 発熱・痛み・一時的な肝機能悪化
- 出血・胆管損傷・肝膿瘍などの合併症(頻度は高くないが重症化すると危険)
- 腫瘍の位置によっては「十分に焼けない」ため適応外になることもある
この記事の位置づけ
このページは、肝臓がんに対するラジオ波治療の一般的な位置づけを説明したものです。
実際には、
- 肝臓全体の状態(肝硬変・肝炎の有無)
- 腫瘍の数・大きさ・場所
- 患者さん自身の年齢・体力・他の病気
などを総合的に考えて、肝切除・肝移植・TACE・薬物療法などとの比較の中で治療方針が決められます。
くわしい適応や見通しは、必ず専門医(肝臓内科・肝胆膵外科・放射線科)と相談してください。
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関係医療機関
虎の門病院
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