スタノール(植物スタノール)
スタノール(植物スタノール)は、植物に含まれる「植物ステロール」という脂質成分が、少し形を変えたもの(還元された形)です。 ふだんの食事だけでは多くとりにくいため、マーガリン・ヨーグルト・飲料などに「植物ステロール/スタノール強化」として使われていることがあります。 なお、以下は一般的な健康情報であり、コレステロールや心筋梗塞・脳梗塞の診断や治療は必ず医師に相談してください。
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スタノールの働きとコレステロール
スタノールは、腸(小腸)でコレステロールが吸収されるときに「席の取り合い」をするようなイメージで働くと考えられています。 つまり、食事由来のコレステロールが吸収されにくくなることで、血液中のLDLコレステロール(いわゆる悪玉コレステロール)が下がる方向に働く可能性があります。 ただし、スタノールをとれば必ず下がるというものではなく、体質や食事内容によって、変化の出方には個人差があります。
スタノールサプリ・強化食品の利用シーン
- 健康診断でLDLコレステロールが高めと言われ、まず食事改善を始めたい人が「補助」として取り入れる
- 脂質を気にしていて、バター類の代わりに植物スタノール強化の食品を選ぶ
- 医師から生活習慣改善(食事・運動)の方針を聞いたうえで、選択肢の一つとして検討する
大切なのは、スタノールは薬の代わりではなく、食事・運動・医師の管理の中での補助的な位置づけだという点です。 自己判断で薬(スタチンなど)をやめたり、治療方針を変えたりするのは避けましょう。
摂取量の目安ととり方の一例
植物ステロール/スタノールは、研究や目安として「1日あたり数g程度(例:2g前後)」の量で検討されることがあります。 市販品でも、1日あたりそのくらいの量を目安に設計している製品が見られます(※具体的には製品表示に従ってください)。
- とり方の一例:朝食や夕食など、食事と一緒に摂る(腸での吸収の場面に合わせるイメージ)
- 製品ごとに推奨量が違うので、表示をよく守る
- 自己判断で大幅に増やさない(「多ければ多いほど良い」とは限りません)
安全性と注意点
一般的に、健康な成人が通常量をとる範囲では大きな副作用は多くないとされますが、次の点には注意が必要です。
- 脂溶性ビタミンやカロテノイドの吸収をやや妨げる可能性があります。 (脂溶性ビタミン=ビタミンA・D・E・Kのように油と一緒に吸収されやすいビタミン) 長期に大量摂取は避け、野菜や果物も含めた食事全体を整えることが大切です。
- 家族性高シトステロール血症(シトステロール血症)など、植物ステロールを体にため込みやすい体質の人は、 医師の指示なしに摂取しないでください。
- 子ども・妊娠中・授乳中の人は、十分な安全性データが限られている面もあるため、医師に相談のうえで使用を検討してください。
- すでに脂質異常症の薬(スタチン、エゼチミブなど)を服用中の人は、 「植物スタノール・ステロール入りのサプリ/食品をとりたい」ことを主治医に伝えて相談しましょう。
- スタノールがあるからといって、食事をまったく気にしなくてよいわけではありません。 食事の質や生活習慣が土台です。
スタノールサプリ・強化食品の選び方
- 1日あたりの植物スタノール量(またはステロール+スタノール量)が明記されているものを選ぶ
- 何に強化されているか(マーガリン・ヨーグルト・飲料など)を確認し、 総カロリーや脂質量も見ながら選ぶ
- 「飲むだけで正常になる」「薬はいらなくなる」など、極端な宣伝文句には注意する
サプリや強化食品は、「野菜・魚・大豆・食物繊維の多い食事」「禁煙・節酒」「適度な運動」などの基本対策の上に乗るオプションです。 継続の前に、検査結果やリスク(家族歴・持病など)を医師と確認しておくと安心です。
まとめ
スタノール(植物スタノール)は、腸でのコレステロール吸収を抑えることで、LDLコレステロールを下げることが期待されている成分です。 ただし、あくまで生活習慣改善の一部として位置づけ、自己判断で薬をやめたり、スタノールだけに頼ったりせず、 定期的な検査と医師との相談を大切にしましょう。
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