カルニチン(L-カルニチン)と肥満
L-カルニチンとは
L-カルニチンは、リジンとメチオニンから体内で合成される物質で、 脂肪酸をミトコンドリアに運び込む「搬送役」として重要な働きをしています。
赤身肉などに多く含まれており、サプリメントでは「脂肪燃焼」「ダイエットサポート」として販売されることが多い成分です。
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体の中での主なはたらき
- 長鎖脂肪酸をミトコンドリア内に運び、エネルギーとして燃やすのを助ける
- 筋肉や心臓など、脂肪酸を主なエネルギー源とする組織で重要な役割を持つ
L-カルニチンと体重・体脂肪の研究
過体重・肥満の成人を対象にした複数の試験をまとめた解析では、 L-カルニチンサプリメントの摂取により、
- 体重、BMI、体脂肪量、ウエスト周囲径がごく控えめに減少した
- 特に、もともと太り気味の人で効果が出やすい傾向
といった結果が報告されています。 一方で、
- 減少量は数kg単位ではなく、平均すると1kg前後のことが多い
- 試験によって結果がばらつき、効果がはっきり出ない研究も少なくない
ため、単独で大きな減量を起こすサプリではないと考えられます。
安全性と「光と影」
L-カルニチンは、心筋症や先天性のカルニチン欠乏症などで医薬品として使われる一方、
- 腸内細菌によってTMAOという物質に変わり、動脈硬化リスクに関係するのではないか
という議論もあり、「使い方・量・期間」によっては注意が必要とされています。
試してみる前に知っておきたいポイント
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心疾患・腎疾患がある場合は必ず医師に相談
心臓病や腎機能低下がある方では、自己判断で高用量を長期間続けるべきではありません。 -
「脂肪を燃やす=食べても太らない」ではない
摂取エネルギーが多すぎれば、L-カルニチンがあっても体重は増えます。 -
運動との組み合わせが前提
安静にしているだけで脂肪がどんどん燃えるわけではなく、運動と組み合わせることで意味が出やすい成分です。
一般的な摂取量の目安
サプリメントでは、L-カルニチンとして1日500~2,000mg程度を目安とした製品が多く、 何回かに分けて飲むよう指示されていることがよくあります。
医薬品として使うときとは用量や管理が異なりますので、自己判断で医薬品レベルの高用量を摂るのは避けてください。
主な副作用・注意点
- 吐き気、腹痛、下痢などの消化器症状
- 体臭(魚のようなにおい)が強くなることがある
- TMAO産生との関係から、動脈硬化への影響が議論されている
とり入れるときのポイント
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まずは食事と運動を整える
摂取カロリー・たんぱく質・運動量が整っていない状態で、L-カルニチンだけに頼るのは非効率です。
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有酸素運動や筋トレと組み合わせる
ウォーキングや軽いジョギング、筋トレなどと組み合わせることで、本来の役割(脂肪酸の利用)を活かしやすくなります。
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長期連用は、体調と検査値を見ながら慎重に
数か月ごとに体重・体脂肪・血液検査などを確認し、「続ける意味があるか」を主治医と一緒に考えるのがおすすめです。
この記事の位置づけについて
このページは、肥満やダイエットが気になる方に向けて、 L-カルニチンの働きと注意点を整理したものです。
- 特定の商品や治療法をすすめるものではありません。
- 診断・治療・サプリの利用については、必ず医師・薬剤師に相談してください。
参考文献・参考サイト
- L-カルニチン補充と体重・体組成に関する系統的レビュー・メタ解析
- L-カルニチンとTMAO・心血管リスクに関する研究・総説論文
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