コラーゲン
コラーゲンとは
コラーゲンは、体の中に最も多く存在するタンパク質の一つで、 皮膚・骨・軟骨・腱・靭帯・血管など、全身の結合組織を支える材料になっています。
サプリメントとしては、魚や豚・牛などから抽出して分解した コラーゲンペプチド(コラーゲン加水分解物)が広く使われています。 粒子を細かくすることで、消化・吸収されやすい形にしたものです。
コラーゲンを摂ることで、関節や皮膚などの健康をサポートしようという考え方がありますが、 「飲んだコラーゲンがそのまま軟骨や肌に貼りつく」というわけではありません。 一度アミノ酸などに分解されたあと、体内で必要な場所に再利用されると考えられています。
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体の中での主な役割
コラーゲンは、主に次のような役割に関わっています。
- 骨や軟骨、靭帯などの弾力と強度を保つ
- 皮膚のハリや弾力を支える
- 血管の弾力や構造を保つ
- 筋肉や腱など、体を動かす組織の土台になる
加齢や生活習慣、紫外線などにより、コラーゲンの量や質が変化すると、 関節の痛みや肌のしわ・たるみなどの原因の一つになると考えられています。
コラーゲンと関節の痛み(変形性膝関節症)との関係
研究で分かっていること
コラーゲンペプチドをサプリメントとして摂取した場合、 膝の変形性関節症などにどの程度役立つかについて、近年多くの研究が行われています。
- 一定期間、コラーゲンペプチドを摂取したグループで、痛みのスコアや日常生活の動きやすさが改善したとする研究があります。
- 複数の臨床試験をまとめた解析では、膝の痛みや機能に対して「小?中程度の改善効果がみられた」という結果を示すものもあります。
- 一方で、試験の質や規模が十分でないものもあり、コラーゲンサプリを強く推奨できるほどの決定的なエビデンスとはまだ言いにくいという指摘もあります。
つまり、コラーゲンは「関節にとってまったく意味がない」とも言えませんが、 「飲めば誰でも劇的に治るサプリ」というものでもありません。
まとめると
- 人によっては、膝の痛みやこわばりが軽くなったと感じる場合がある。
- 研究全体としては、痛みや機能に対して穏やかな改善を示すものが多いが、個人差が大きい。
- 重い関節症や長年続く強い痛みに対しては、サプリだけで十分な改善を得るのは難しい。
そのため、コラーゲンは「関節ケアの補助的な選択肢」の一つとして考え、 基本的な治療や生活習慣の改善と組み合わせて使うのが現実的です。
試してみる前に知っておきたいポイント
コラーゲンサプリを検討するときは、次のような点を意識しておくと、期待外れになりにくくなります。
-
医薬品ではなくサプリメント(食品)である
コラーゲンは栄養補助食品であり、医師から処方される薬とは役割が違います。 -
効果が出るとしても、ゆっくり
多くの試験では、少なくとも8週間?数か月以上続けて様子を見ています。 「数日飲んだだけで劇的に変わる」ものではありません。 -
過度な期待をしすぎない
痛みがゼロになるというより、
「階段の昇り降りが少し楽になった」「歩き出しのこわばりが軽くなった」など、 日常生活の中での小さな変化として現れることが多いと考えられます。 -
他の治療をやめて乗り換えるのは危険
医師の治療やリハビリを勝手に中止して、コラーゲンだけに頼るのはおすすめできません。
一般的な摂取量の目安
臨床研究や市販のコラーゲンサプリでは、 1日あたり2.5?10g程度のコラーゲンペプチドが用いられていることが多いとされています。
ただし、製品によって含有量や推奨量は大きく異なります。 必ず商品ラベルやメーカーの指示に従い、 自己判断で極端に量を増やさないようにしてください。
飲み始めてから胃腸の不快感などが続く場合は、量を減らすかいったん中止し、 症状が続くときは医師に相談することをおすすめします。
コラーゲンに報告されている主な副作用
コラーゲンサプリは、適切な量であれば比較的安全と考えられていますが、 次のような副作用や不調が報告されています。
- 胃の不快感、吐き気、下痢、便秘などの消化器症状
- 口の中に残る独特の風味・におい
- 皮膚のかゆみ・発疹などのアレルギー症状
魚由来(フィッシュコラーゲン)、豚由来、牛由来、鶏由来など、 原料によってアレルギーのリスクが異なるため、 自分のアレルギー歴に合わない原料は避けることが大切です。
注意が必要な人・医師に相談した方が良い人
次のような方は、コラーゲンサプリメントを使う前に、 かかりつけ医や薬剤師に相談することをおすすめします。
- 腎臓病・肝臓病など、タンパク質の摂取量に注意が必要な持病がある人
- 心臓病や脳血管疾患などの持病がある人
- 魚・豚・牛・鶏など、原料となる食品にアレルギーがある人
- 妊娠中・授乳中、または妊娠を希望している人
- 子どもや若年者(長期使用の安全性データが十分ではないため)
コラーゲンを飲むときのポイント
-
まずは普段のタンパク質量を見直す
コラーゲンもタンパク質の一種です。 そもそもの食事でタンパク質が不足している場合は、肉・魚・卵・大豆製品などを整えることも重要です。
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医師の治療やリハビリと並行して使う
関節のサポート目的で飲む場合は、整形外科での治療や運動療法、体重管理などと組み合わせて使うと良いでしょう。
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2?3か月ごとに「続けるかどうか」を見直す
ある程度の期間続けても変化が感じられない場合は、 「自分にとって費用と効果が見合っているか?」を冷静に振り返ることが大切です。
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複数のサプリを同時に増やさない
コラーゲンだけでなく、ヒアルロン酸やグルコサミンなど他の関節サプリを一度に増やしてしまうと、 体調に変化があったときに、どれが原因か分からなくなります。 新しく始めるときは、できるだけ一つずつ様子を見るのがおすすめです。
コラーゲンを多く含む食品
コラーゲンは、次のような食品に多く含まれています。
- 鶏の皮、手羽先、軟骨など
- 豚足、スジ肉、モツなど
- 魚の皮や骨のまわり、煮こごり など
これらの食品をバランスよく食べることに加え、 ビタミンCや鉄、亜鉛などの栄養素も、体内でのコラーゲンの生成を助けると考えられています。
膝の健康のために、まず優先したいこと
コラーゲンサプリは関節のサポート成分の一つですが、 膝の健康のために、科学的に有効性がはっきりしているのは、次のような基本的な対策です。
- 体重管理(体重が1kg減ると、膝への負担はそれ以上に減るとされています)
- 太ももの前側(大腿四頭筋)を鍛える筋力トレーニングやストレッチ
- 膝に負担の少ない運動(ウォーキング、エアロバイク、水中ウォーキングなど)
- ヒールの高すぎない靴や、クッション性のあるシューズを選ぶこと
- 必要に応じた痛み止め・湿布・物理療法など、医師による治療
コラーゲンを飲むかどうかは、 こうした基本的な対策を行ったうえで、 「それでも何か補助的な選択肢を試してみたい」と考えたときに、 選択肢のひとつとして検討するくらいの位置づけにしておくと良いでしょう。
この記事の位置づけについて
このページは、膝の痛みや関節の不調で悩んでいる方に向けて、 コラーゲンに関する研究や公的機関・専門機関の情報をもとに、 できるだけ中立的な情報提供を目的として作成しています。
- 特定の商品・治療法をすすめるものではありません。
- 実際の診断・治療・服薬の判断は、必ず医師・薬剤師などの専門家と相談してください。
参考文献・参考サイト
- 厚生労働省「統合医療」情報発信サイト eJIM:変形性関節症・サプリメント全般に関する解説
- 国立健康・栄養研究所「『健康食品』の安全性・有効性情報」(コラーゲンなど)
- 膝の変形性関節症患者を対象とした、コラーゲンペプチドサプリメントの臨床試験・レビュー論文
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